北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2525】Boccadigabbia Rosso Piceno 2017

 
ボッカディガッビア ロッソ ピチェーノ 2018
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、なんだか聞いたことのないイタリアワイン。サイトによれば、マルケ州でつくられたサンジョベーゼとモンテプルチャーノの混ぜ物だという。この前情報からすると、すごいワインではないかもしれないが手堅く美味いワインであることが想像される。
 
見た目はごっつい赤ワイン色で、透明度はとても低い。ほとんどゼロじゃないだろうか。香りは、焦がした飴みたいなやつが初手でぷーんとにおって、その奥からヴァイオレットなにおいがする。ただ、キアンティ・クラシコにありがちなやつとは少し違うかもしれない。
 
口に運んでみると、甘味のあるふくよかなワイン。ただそれだけじゃなく、モンテプルチャーノ由来かジューシーでさっぱりとした酸味が後に残……らない。かわりにコクのあるこってりした成分が残る。だとしたらこれはサンジョベーゼが強い、それもサンジョベーゼの鼻息が荒いんじゃないだろうか。飲む際によぎるジューシーな酸味のことを度外視するなら、このワインの味はトスカーナ産のサンジョベーゼ、こう言ってはなんだけどキアンティ・クラシコに似ているところがある。まったくイコールではないけれども、なんだかこれは本格派、へたなキアンティ系のワインよりもずっと飲みごたえのあるワインだ。
 
※翌日は、キアンティ・クラシコらしさが若干引っ込んでモンテプルチャーノ・ダブルッツォに近い雰囲気になった。とはいえまだサンジョベーゼ節は健在で、全体的にやっぱりバランスが良い。デイリーとしては出色のできだと思う。いや、2000円を超えているんだからこれぐらい出来が良くても不思議じゃないのかもだけど。