北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2067】Aubert et Fils Champagne Brut (N.V.)

 
vinica.me
 
グラスに注いでみると、うっすらとした黄金色の液体で、もうもうと泡がこみあげてくる。あまり赤銅色っぽくもなく、かといって薄レモン色すぎるでもなく。シャンパンのカラーとしては中庸だ。香りの第一印象は米ぬか。シャブリもかくやというような米ぬかフレーバーがこみあげてきて、北のシャルドネを予感させる。そこから、りんご系のあまい香りが追いかけてくる展開。
 
口につけると、炭酸が!はじける!いや、シャンパンなんだから当たり前なんだけど、炭酸がゴワゴワっと肌に迫ってきた。リンゴのエッセンスは芯付き、すなわち少し金属的で緊張感のある風味と苦みを伴っている。けれどもそれ以上のことはない。ただ、やっぱりシャンパンとしては低価格帯だけあって、その金属感が少しえぐいというか、モエやマムなら円満に進行するだろうところで"とうがたつ"部分がある。とはいえ、苦みや金属感のおかげで一定の飲みごたえを伴っているあたりはさすがシャンパーニュ……というか安スプマンテや安カヴァ、安クレマン等とは趣が違う。新世界でつくられたシャンパンっぽいスパークリングワインとの識別はできそうにないけど、、十分おいしくはあります。