北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2442】Champagne Chassenay d'Arce Decotanne Champagne Brut (N.V.)

 
ドゥコタンヌ シャンパーニュ ブリュット
 
この品は、ヴェリタスの安シャンパンセットについていた品のひとつで、調べたところでは、シャンパーニュでは最も南のエリアのコート・デ・バールなる地域の協同組合の品だとのこと。じゃあ、大手のパキパキなシャンパーニュに比べたら洗練されてないかもだけど、酸と苦みがまあまあしっかりしていれば嬉しいところだ。アルコール度数は12%、飲みやすいんじゃないだろうか。
 
まず色合いをチェック。シャンパングラスに注ぐと、これが結構白っぽい。先日飲んだコノ・スルのスパークリングと比較すると、こちらのほうが白っぽい&少しピンクかもで、泡の量はだいたい同じぐらい。香りはリンゴ系とラムネ系に加えてトースト系のものがあり、なるほどシャンパンしていて感心した。
 
口に運んでみると、意外にもコクがあり、そこからリンゴ風味、特に芯に近いところのリンゴの風味としっかりとした苦み、いくらかの金属感が順番に姿をあらわしてきた。高級シャンパンのようななめらかさ、丁寧さはないし、リンゴに例えるならこのリンゴは蜜が乗っていないというか、果実味にそっけなさが感じられるけれども、それだけに飲み疲れないドライ仕立てになっていて良い。こういってはなんだけど、このシャンパン、ぜんぜん華やかじゃないのだ。でも質実剛健な品で日常飲みにはよく寄り添ってくれている感じで、それでいてシャンパーニュっぽさもそれなりあって嬉しい品。さて、自分がよく飲む範囲でこのようなシャンパーニュに近い品はあるだろうか? プロセッコやカヴァは品種の関係でもっと酸っぱい系柑橘に寄りそうだし、新世界系では果実味と甘味がもっと前に出てきそうな気もする。よくあるイタリア安スプマンテなら、苦みと金属感がここまで伴わないだろう。クレマン、それもブルゴーニュ産のクレマンあたりだろうか? そんなことを思い巡りながら、イタリア料理と一緒にいただきました。