北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2090】Chateau de Fesles Cabernet Franc 2016

 
アンジュ ルージュ ラ シャペル カベルネ フラン V.V. 2016 シャトー ド フェル
 
グラスに注ぐと、少し明るい蛍光色が潜んでいそうなワインレッド。黒さは十分、透明度もあまり高くないけれどもワイングラスのへりがちょっと明るい気がする。香りは、芝や干し草のような香りに加えて、鉛筆を伴った甘い果実臭がする。赤ワインの香りとしては、干し草と鉛筆がこのワインのなかで尖っていると感じる。
 
口に運んでみると、目の覚めるような果実味が、舌の真ん中を真っ直ぐに下りていくような感じがする。タンニンはざらざらとしていて、口に含んだ感触と香りから、よもぎまんじゅうのようなイメージがわく。よもぎまんじゅうを噛んだら、フレッシュ葡萄酒がぶしゃーっと口に沸いてきたかのような。ワインのボディはかなり軽く、イタリアワインでいえば(アマローネやリパッソではない)ヴァルポリチェッラ、フランスワインでいえばボジョレーや平格ブルゴーニュ赤ぐらい。で、鉛筆と干し草、じゅわじゅわ果汁でよもぎまんじゅう。のどの奥に、豊かな果実味がたんまりと溜まっていくようだ。
 
カベルネフラン同士だからかもだけど、やはり、イタリア産高級カベルネフランであるパレオソッロの下位互換として十分な性能。こっちは気軽に飲めるし、値段も安い。でもって、ざらざらとした口当たりのせいか滋養のある飲み物と感じられる。いや美味いワインです、ロワールのカベルネフラン、もうちょっと攻めてみよう。
 
※翌日は、ざらざら感が少なくなってしまってちょっと普通のワインになってしまった。それでも十分飲めるレベル。初日のことを思えば良いワインだと思う。