北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2096】Banfi "Placido" Brunello di Montalcino 2005

 
バンフィ ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ プラチド 2005
 
このワインは、以前にもリピートしたことのある、お手頃価格かつ飲み頃ヴィンテージのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ。そろそろお店から消えるかなと思いきや、まだ売れ残っていたので三回目。もうこれが最後だと思う。
 
抜栓し、グラスに注いでみると赤茶色~レンガを暗くしたような色でいかにもな感じ。香りは、干し柿のような香りがしてくるけれども、今までみたく抜栓した瞬間にものすごい香りが充満するほどではなく、やや控えめ。2005年のワインゆえにもう限界をこえてしまっているのか、それともこのボトルのコンディションが悪いのか。
 
しかし口に運ぶと、ミルキーな飲み心地に柿エキスがばっちり効いていて、その数秒後にバターコーヒーのようなコクを伴った、それでいてじゃぶじゃぶの果実味がどすを効かせてきた。その後からグラスの香りを確かめると、さくらんぼジャムみたいなあまーい香りとキノコ系の香り、それからニスとか古びた机みたいな香りも伴うようになり、結果として前回の印象に急速に似通ってきた。ミルキーな飲み心地を超えて、唐突にすごいタンニンが口を支配してくることもある。ううむ、この価格でこれだけ表現豊かだと、同価格帯の、へたなブルゴーニュの赤よりずっと表情が豊かで魅力的といわざるを得ない。あいかわらず良いワインだ、バンフィはトスカーナでは大手のメーカーなのによくこんなお買い得ワインをつくるなと感心する。最上級のポッジョ・アローロに出会ったらいつか保護しよう……。
 
※二日目は、柿っぽさが少し薄れたものの、やはりミルキーな飲み心地で親しみやすい。すごいワインではないかもしれないが、適度に複雑で、飲み心地が良く、ゆったりとした気持ちになれる。いいワインだけど、もう三回目なので飲み頃を考えるとそろそろ潮時かな?