北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2439】Banfi Brunello Di Montalcino "Placido" 2005

 
バンフィ・プラチド・ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ 2005
 
このワインは、長らくトスカニーで取り扱われていた、トスカーナ大手・バンフィが作っている格安ブルネッロのプラチド。とはいえ、これがちゃんと干し柿みたいなブルネッロっぽい香りが漂っていてうまかったりする。今年で18歳、とても熟成しこなれていてうまいったらありゃしないのでリピートしてきた。もうトスカニーには在庫がなくなっちゃったのでこれがラスト。上掲リンク先に一応売られているけれど、かなり値付けが高くなっている。
 
まず見た目。赤茶色の優勢な、黒々ワインレッド。とはいえ光の透過性はけっこう高め。香りは、やはり干し柿系のやつが来るのだけど前回ほど顕著ではない。ちょっとピークを過ぎてしまったのかも。でもボトルをあけた瞬間の香りはなかなかのものだった。
 
口をつけると、初手から甘酸っぱさと干し柿風味が炸裂し、酸味のきいた後味がありつつも穏やかで暖かな飲み物と感じる。タンニンは残っていて、これが干し柿風味を一層連想させるのだけど、飲み心地はぜんぜん良くて、つい、飲んでしまいそうになる。濃縮カフェオレのようにこってり&ふっくらとしたところもあり、飲みごたえあるなこれ。森っぽさ、タバコっぽさ、トーンの高さまで帯びるようになってきて、簡単に人を飽きさせない。興味をそそるだけでなく、包容力もあり、価格を考えれば十分に多面的。本当にいいワインだ。
 
※二日目。干し柿っぽさが弱くなった。他はだいたいそのまま。やはり初日がピークだけど、格と年齢を考えれば仕方のないことか。