北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2194】Chateau Grand Peyrou 2010

 
シャトー グラン ペイルー 2010
 
このワインは、あまり値段の高くないボルドーの赤。ラベルには「Castillion Cotes de Bordeaux」ともあるから、ボルドーのなかでも高価な一帯でつくられたわけではないみたいだ。でもって、こいつの特徴はヴィンテージ。なんと2010年産だ。このクラスのワインで10年以上経ったものがいただけるなら、とりあえずそれだけで賞味してみる値打ちあるかなと思って安易にゴー。
 
まずグラスに注いで色をチェック。赤茶色っぽい、ダークブラウンの強い色をしている。ただ、透明度は結構高くて、暗いんだけど不透明って印象はない。続いて香りチェック。オー!とてもいい。プラムみたいな雰囲気よりも薔薇の香りが漂っていて、いかにもうまそうだ。ボルドーの赤にありがちな墨汁・煙突系の香りがその奥から微かにといったところ。
 
口をつけると、香りに比べて落ち着きのある、しっとりとした飲み心地。甘さは控えめ。苦みとコクがあって、じゃあコーヒー風味が強いのかといったらそうでもない。むしろタンニンがもたらすしっとり感がアフターを支配していて、鎮静力のある飲み心地となっている。(安)ボルドーのこういうところって同価格帯にあまりない趣で、本当にいいと思う。安ワインの国際的な需要だと、こういうワインって受けない気がするんだけど、安ボルドーはいつもこんな風に迎えてくれる。そうこうするうちに、煙突か暖炉みたいな香りが優勢になってきて、いよいよ落ち着いた気持ちになる、暖かな飲み心地になってきた。熟成のおかげもあるんだろうか。すごい。
 
※二日目。なんと、酸味が勝ってしまってバランスが失われてしまった。昨日の鎮静力はまだあるけれど、暖かな飲み心地はない。若い状態だったら二日目がベストだった可能性はある。