北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2420】Paul Jaboulet Aine Gigondas Pierre Aiguille 1998

 
Gigondas Pierre Aiguille Paul Jaboulet Aine
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、現在お買い得の穴場として整備を進めているポール・ジャブレ・エネのジゴンダスジゴンダスは、くせが強いけれども旨味と個性はピカイチで、多少ぞんざいに扱っても日持ちがして、しかもまだワイン争奪戦の対象にはあまりなっていない。そんなジゴンダスの1998年モノに遭遇した。
 
デュガを思い出すと、こちらはさらに濃く、なんとも不透明だ。後でラヤスのコート・デュ・ローヌと比較してみると、これが少し赤みがかっていることが判明するけれども、一対一で対峙した段階ではそこまでわからない。香りは初手では少し控えめ。あまりハムや肉が漂わず果実と香料系、ローヌ系にありがちな臭い感じは目立たない。
 
飲んでみると、タンニンがこなれていてきめが細かい。クロード・デュガの平格ブルゴーニュ赤と比較しても、細かさはこちらのほうが上で、ワインの旨味にある種のきっぱり感があるというか、曖昧さが少ない。果実があるだけでなくこってりとしていて、それでいて意外と重た過ぎないのは長所と思う。ジゴンダスのなかではこなれ具合が秀逸で、バランスが良い。ジゴンダスのバランスが皆これぐらい良ければいいのだけど、これも歳月を味方につけていると思われ、自分で保存して飲んだらここまでには達しないかもしれない。