フェルゲッティーナ フランチャコルタ ブリュット
このワインは、比較的お手頃価格で入手できたフランチャコルタ。フランチャコルタは一応イタリアにおいてシャンパンの対抗馬と目されていて、実際、質の高いものが多かったと記憶している。でも、こいつはあんまり値段が張らなかった。果たしてどうなんだろう。
まず見た目。うっすらとしたレモン色をしていて、シャンパンと比較するとちょっと薄めかもしれない。香りはフローラルな印象に青りんごが香る。メレンゲや漬物は……あまり来ない。
まあ飲んでみましょう。青りんごの酸味がしっかりとした、クリアでドライな味わい。苦みも金属感すらある。これだけみればシャンパン互換なのだけど、ちょっとゆるいというか、どこか立体感の乏しい感じがする。だから同じ北イタリアのスパークリングワインで言えば、ピノサンテロスプマンテに通じる気楽さがあって、なんて言えばいいんだろう、良くも悪くもこのワインは馴れ馴れしいのだ。今年飲んだモエ・エ・シャンドンが肩ひじ張ったシャンパンだったのに対して、こちらはいかにもイタリアスプマンテ風というか、まろやかで気安くて、そのぶん庶民派っぽくある。ああそうだ、あと、このワインは同じ価格帯のイタリアスパークリングワインであるフェッラーリに似ているんだ。フェッラーリにとても似ている、と言えばわかってもらえるでしょうか。
そうしたわけで、シャンパン互換品としてでなく、上位スプマンテとしてこのワインは楽しみました。