北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1877】Golan Heights Winery Yarden "Katzrin" Chardonnay 2016

 
【ゴラン ハイツ ワイナリー】 ヤルデン カツリン シャルドネ [2017] 
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 このワインは、いつもお世話になっているゴランハイツワイナリーのシャルドネ、その最高峰ラインのカツリン。さてさてどんなワインでしょうか。
 
 まず、グラスに注ぐと色は意外に薄目の黄色。黄金色とか緑色がかったとかでなく、ブルゴーニュでいうならピュリニーモンラッシェ一系というか、黄金色っぽくはあるけれども濃い感じではない。ここの作っているオデム(オーガニック、ミドルシップのシャルドネ)よりは薄いと思う。香りは、カスタードクリームとクッキー、なにより蜂蜜。グァバジュースみたいな南国系の香りも手伝って、どこか貴腐ワイン系みたいな香りもする。爽やか系の香りはここではあまり感じられない。
 
 口をつけると、香りに比べると爽やか。すごくとろみがあってグリセリンがぐりぐりと効いている感じがする。酸は穏やかだけど、石灰岩のようなミネラルはさすがにくっきりしていて、このワインの構成要素になっている。飲むにつけても、夕張メロンのようなすごい香りがこみあげてきて、なんというか、大掛かりなシャルドネという感じがする。反面、この方向に進化させつくしたからには、清楚・可憐なシャルドネの方向性とはだいぶ違っていて、スタイルは少し古いカリフォルニア風、現在のブルゴーニュ白ワインたちとは路線が違う。
 
 とはいえ、このワインの香りの連想させる力はさすがフラグシップモデルというか、並みのシャルドネでない。蜂蜜を基調としたフルーツたっぷりのゴージャス路線、そこから飲み進めるにつれて、ローソク・香料系の香りがどんどん高まってきてますます偉そうになってきた。ラベルを眺めながら飲むぶんには「ブルゴーニュの特級シャルドネに比べると、やや果実味が大袈裟で南国風」と言えてしまうけれども、ブラインドで飲んだらこれは何って答えるんだろう?ともあれ只者ではないワインには違いない。面白くいただいている。
 
 ※二日目は、酸味が増したためか昨日よりバランスの良い構成。このワイン、二日以上かけて飲むのがいいと思う。