北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1422】Cavicchioli Lambrusco di Sorbara (N.V.)

 
カビッキオーリ ランブルスコ ディ ソルバーラ
 
 先日もランブルスコを呑んだけれども、残暑が厳しいので今日もランブルスコ。今回はカビッキオーリの品でもDOC指定を受けている「ソルバーラ」。ソルバーラはランブルスコの品種の名前でもあり、書籍によってはベストの品種ということになっているけれども、果たしてどんな効果か。
 
 まず見た目。見た目はピンク・ロゼと言いたくなるような薄い朱色、イタリア産のへたなロゼワインよりもロゼっぽい色をしている。泡はしっかりしていて、香りは先日のランブルスコよりは僅かにヨーグルト系の香りがする。このランブルスコにはロッソ(赤)という表記がないけれども、ロッソって書いてなかったらロゼっぽくなっちゃうのか。
 
 口をつけると、昨日のワイン以上に酸味が際立つ、まるで白ワインのフリツァンテ(微発砲ワイン)のような感じがする。それと、ロゼを思わせるようなオレンジピールっぽい雰囲気が後味に、特に口の奥のほうに感じられる。いや、オレンジピールっていうよりビールっぽいのか。どういう品種構成なのか気になってカビッキオーリのサイトに行ってみると、ランブルスコ・ソルバーラとランブルスコ・サラミーノからつくられていて、白ワイン品種の名前が無い。古いログにも「ビールみたい」と書いてあるけれども、その時のように「コクがある」とは感じられないなぁ。
 
 結局、この夏に呑んだカビッキオーリのランブルスコ三種のなかではグラスパロッサでつくられたやつダントツで美味かった。
 

【1421】Cavicchioli Lambrusco Rosso Dolce (N.V.)

 
カビッキオーリ ランブルスコ ロッソ ドルチェ
  
 まだまだ暑さが残る今日この頃、こういう時期のうちにランブルスコの在庫は飲んでしまったほうが幸せかなと思い、嫁さんと甘口ランブルスコをいただくことにした。メーカーは、安くておいしいカビッキオーリのもの。
 
 まず見た目。先日のグラスパロッサ・アマビーレに比べると色が明るく、ちょっとピノ・ノワールっぽくすらある。泡もモコモコしていないし控え目、正直、あまり期待できなさそうな見た目。香りもちっとも漂ってこない。
 
 口をつけると、まず甘い!甘酸っぱいランブルスコの味だけど、ブルーベリーヨーグルトぽさは控え目で、イチゴ~さくらんぼ系の甘酸っぱさが目立つ。それでも、二口、三口と飲み進めればヨーグルトっぽさを帯びてはくるけれども、それがメインの風味として出張るほどではない。ただ、先日のグラスパロッサ種でつくられたアマビーレ(中甘口)に比べると、甘さもコクも物足りなくて、酸っぱさだけが勝っているような感じがする。300円の価格差がいかにも重く感じられ、現時点ではグラスパロッサのほうがお買い得っぽい。
 

【1420】Domaine Michel Thomas Sancerre Silex Blanc 2014

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。サンセール シレックス ブラン 2014 ドメーヌ ミッシェル トマ
 
 今日の夕食は鶏肉の白ワイン煮込みを中心としたもの。久しぶりに好奇心がなければ呑めそうにないワインを選ぶ気力が残っていたので、ソーヴィニオンブランでつくられたワインを呑んでみることにした。ソーヴィニオンブランの名醸地・サンセールでつくられたワインで、これは今回が初めて。
 
 グラスに注いだ見た目は、すごく薄くて緑色がかった色合い。ソーヴィニオンブランのワインとして全く矛盾しない。香りが凄くて、まず、韮やピーマン系の凄い匂いが来た後、黄桃の甘ったるい香りが、そして白桃の香りへと変わっていく。
 
 口をつけると、ソーヴィニオンブラン独特のあの甘みと酸っぱさがこみあげてきた。よだれがいっぱい出そうな呑み心地だ!それでも酸には刺々しさがあまり無くって、むしろ円やかですらある。二杯目からは、「ワインそのものよりもワイングラスから」石灰岩のような、あるいはラムネのような風味が漂うようになってきた。ただし、いつでもソーヴィニオンブランな風味には違いなく、まずくはないけれども得手ではない。
 
 ※二日目は、前日よりも少し小柄なワインになった。「普通の」ソーヴィニオンブランに近づいてしまったような。
 

【1419】Domaine Michel Lafarge Volnay 1er Cru 2009

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。ヴォルネイ プルミエ クリュ 2009 ミシェル ラファルジュ
 
 夏の間は上位クラスのワインを開ける気がなかなか起こらなかったけれども、夕方が冷え込んできたせいか、久しぶりに良さげな品を選びたくなったので、お気に入りエリア・ヴォルネの一級畑モノを選んでみた。作り手は、わりと信頼しているミシェル・ラファルジュ。
 
 まず見た目。いくらか暗い色彩ながら、ピノ・ノワールとしては格段に薄い色彩、朱色に近いものを思わせるところのある、いかにもヴォルネらしいタイプ。ラファルジュの他の年の平格ブルゴーニュよりも薄い色をしているんじゃないかと思える。 
 
 香りは、まだ冷えている段階から、チョコレートを思わせる香りとラズベリーのような新鮮な果実の香りがグワーッと漂ってくる。
 
 口をつけてみると、いきなり結構なタンニンがびしっと来て、ヴォルネにしては強いアタックかな?と思いきや、数秒後には包容力のある甘味と酸味が口のなかに広がった。味のスカラー量はしっかりしていて濃さも感じるけれども、恐ろしく軽い!さすがヴォルネ!この軽さがたまらないんですよ!自分のストライクゾーンにかなり直球なワインだ。そして飲み進めるとだんだんミルキーに、そしてオーガニックというか、森の下草のような、あるいは草食動物の糞のような、香しい香りがぶわーっと吹き上げてきていよいよ本領発揮、ブルゴーニュ特級とまではいかなくてもブルゴーニュ一級としての貫録を伴ってきて頭が冴えてくるような感覚を提供してくれた。
 
 ※二日目は、前日よりもローソクっぽい風味と苦みが強まったけれども、森の下草系の香りは一層しっかりしてきた。へばっているようには感じない。
 

【1418】Carraia Fiano IGT 2014

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。カッライア フィアーノ 2014 カステッラーニ
 
 このワインは、ナポリの周辺、カンパーニャ州でつくられた土着品種フィアーノのワイン。ただし、このフィアーノのDOCG(今はDOCPだったっけ?)ではなく、産地が適当であろう、IGTとラベルに表記されている。
  
 ちょっとぬるい状態にて。まず色合いは、白ワインとしては可も不可もないような色合い。香りは、ちょっと暑い場所を経ていたせいか、漆喰のような、白ワインにしては不似合な臭いがしたけれども、じきになくなってくることを祈るしか。でも、その奥から蜂蜜のような香りがしっかり立ち上ってきて、それなり体裁は整っている。
 
 口をつけてみると、フィアーノとして矛盾しない、まるで炭酸飲料のように炭酸っぽい酸っぱさが押し寄せてきた。あれだ、遠い昔に「スプライト」を初めて飲んだ時に感じるような、ああいう荒っぽい酸味が来る。で、これを経た後はヒヤシンスのような植物系のいい香りがツーンと鼻腔を上ってきて、漆喰っぽさがだいぶ吹き飛んだ。張りと潤いがあって、しかも酸味がキツいから、ワインは大柄な図体で押せ押せな雰囲気。でも、植物エキスの香りが非常にしっかりしているから、なかなか面白いワインではある。
 
 残念ながら、漆喰のような臭いは今日は抜けなかった。これが、ワインの保存状態の悪さのせいなのか、このワイン自身の弱点なのかはわからないけれども、なんにせよ泣き所だった。
 
 ※翌日は、漆喰っぽさがなくなったけれども少し甘ったるい雰囲気が伴うようになって、これもこれで気になるところ。だいたい良い味なんだけど、風味にネガティブな要素が伴っていて、全肯定しがたいところがあった。このあたりが「DOCGフィアーノ・ディ・アヴェッリーノ」ではない安ワインの限界か。
 
 

【1417】Ferrari Brut (N.V.)

  
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。フェラーリ ブリュット
 
 今日の夕食はヒラメの刺身とドジョウの蒲焼をメインとした和食。ヒラメもドジョウも方向性が違うけれども、こういう郷土色豊かなご馳走にはちょっと良い泡モノをぶつけましょう。
 
 まず見た目は、泡がちょっと少ないながらスパークリングワインとしては濃い部類に入る、しっかりとした白ワイン色をしている。香りがとても良くて、イースト系の香りがしっかりしているところに、ほのかな漬物臭、そこに青リンゴ系の香りがしっかり追いかけてきた。月並みな表現ながら、初手から香りのバリエーションと強さ、どちらもしっかりしていて好感がもてる。
 
 口をつけると、圧倒的にしっかりとした酸、まさに青リンゴだ!そこに漬物っぽいニュアンスがふんわりと寄り添って、なかなかのもの。キリっとした酸に背筋を伸ばしたくなるような。おお、おお、いいじゃないか。ヒラメはもちろん、ドジョウとも意外と上手に付き合ってくれていて、オレンジのような甘味がせりあがることもあり、やはり青リンゴ系の風味が強くなることもあり。なにより、酸味と苦みの背骨がしっかりしていて芯がある。
 
 フランチャコルタと一部のプロセッコ*1シャンパーニュと良い勝負をしているけれども、フェラーリも良いチョイス。最近、少し値上がりしてしまったけれども2000円だった頃のフェラーリは本当にお買い得だったし、今回のボトルも値段を考えれば十分に満足できるものだった。手堅かった。
 

*1:全部、とは到底言えない