北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1496】Fontanafredda Barbera d'Alba 2015

 
Fontanafredda Barbera d'Alba
 
 バルベーラってワイン品種はあんまり飲んだことがない。で、今回、ピエモンテ州の大手(「大手」って良い響きなのか悪い響きなのか微妙ですが)、フォンタナフレッダのバルベーラを手に入れたのでとりあえずでやってみることにした。
 
 まず、抜栓してグラスに注いだ段階で、葡萄ジュースから生臭さを取り除いたような素敵な香りが辺りに漂った。これはいい!鼻を近づけて香りを確かめると、いちごミルク、梅、葡萄ジュース、チョコレートの混じった、少し湿った雰囲気の香りがたっぷりと感じられる。これもいい!
 
 口に入れた第一印象は、きっつい酸味。バルベーラだからそれはアリでしょう。舌触りは意外となめらかで葡萄っぽさと梅っぽさが入り混じったなかなかの味わい。有名品種でいえばシラーをもっと滑らかに大人しくして、ちょっと良いガメイを足して2で割ったような感じ。甘みと果実味がしっかりして、厚みもあるので酸味が強くても痩せているとは全く感じさせない。「リッチ」とまではいかないけれども、なかなか。
 
 ※翌日は、少し痩せた雰囲気になってしまった。初日のほうがバランス良かったと思う。

 
 

 

【1495】Domaine Ste. Michelle Michelle Brut (N.V.)

 
ドメーヌ サン ミッシェル ブリュット
 
 夕食は、久しぶりに外でそれなりなイタリアンにて。生ハムやチーズの盛り合わせ、トマトとチーズのブルスケッタ、ピザマルゲリータ、牛肉のステーキ。さあワインをどうしようかとリストをみると、イタリアワインよりも新世界のワインのほうがお買い得っぽい値付けになっていたので、万能選手としてスパークリングワインを頼んでみた。
 
 まず見た目。割と白っぽくて淡泊な味を予想させる。泡はコモコモと沸いてきてなかなか綺麗、香りはシトラス系のさっぱりとした雰囲気で、トーストやらイーストやらをぷんぷん漂わせている系統ではない感じ。
 
 で、口に含むと、グレープフルーツを思わせる柑橘系の味がメイン。新世界のワインにしては軽い飲み心地で、香りに相応しい感じがする。おしの強さではなく繊細なタッチで、自分の知っているスパークリングワインとしてはクレマン・ド・ブルゴーニュやプロセッコ(それか真面目につくられたスプマンテ)あたりに近い。ごっついスパークリングワインを期待する人はがっかりかもだけど、軽い飲み心地を期待する人には結構良い選択肢かもしれない。
 

【1494】Stocco Friulano 2015

ストッコ フリウラーノ

 
 このワインは、イタリア北東部・フリウリ地区でつくられている土着品種・フリウラーノの品。ストッコというメーカーは、楽天のトスカニー以外は輸入していないっぽいワインだけど、フリウリにしては低価格で結構いけていた記憶が。前に呑んだのはだいぶ前で、2012年産2011年産がログのなかにあった。これは非常に若い2015年産。
 
 まずボトルのデザインが一新されていて、ちょっと恰好良くなっている。イタリアワインらしいデザインでもある。抜栓してグラスに注いでみると、ちょっと黄色っぽい色合い、黄金色とまではいかないけれども濃い部類にみえる。香りを確かめると、生姜や石灰岩やハッカを思わせるところと、蜂蜜の甘い香りがしっかり感じられる。あとはヨモギのような植物エキスの香り。なかなかおいしそう。
 
 口に含むと、本当の蜂蜜にありがちな粘っこいような甘さと、すがすがしい酸味が来た!しかもそれらがあまり分離していなくて、表裏一体と感じられる。それだけだと、ちょっと良いシャルドネっぽいんだけど、このワインには生姜やヨモギのようなフレーバーが鼻を抜けていくところがあり、有名な品種でいえばソーヴィニオンブランに近いような「軽い」ところがある。全体的に自分好みな感じに仕上がっていて、たぶんだけど品質も確かのように思う。
 
 ストッコ、この地域の安メーカーだと思って割と放置していたけれども今回飲んでちょっと見直した。他の品種もちょっと買って確かめてみよう。
 
 ※翌日。最初は少しバターっぽさが宿ってリッチな雰囲気に。その後、酸味が意識されるようになってもう少し軽くて爽やかな路線に転じた。飽きさせません。
 

【1493】Robert Mondavi TwinOaks Chardonnay 2014

 
ロバート・モンダヴィ ツインオークス シャルドネ
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 この安いカリフォルニアワインの見た目は、黄色がしっかりした感じでカリフォルニアワインとして矛盾しない。香りは、わざとらしいほどの樽。名前に恥じない、すごい風味。味わいも、ある程度の酸味はあるけれども、墨直に甘く大柄、そしてつきまとう樽の風味。飽きるとか飽きないとかを超越した、力まかせのワイン。今日の夕食のアジア風料理との相性は意外と良くて、うまく釣り合っていると感じた。半分飲んだせいか、飽きて困っちゃう事態を迎えずに翌日へ。
 
 ※翌日は、とにかくナッツ!とにかくバター!酸味はさらに引っ込んで大柄なワインに。欠点はあるにせよ、長所がそれを補っている。価格を考えれば善戦していると感じた。
 

【1492】Wente southern hills cabernet sauvignon 2013

 
ウェンテ ヴィンヤーズ セレクション サウザンヒルズ カベルネソーヴィニヨン[2013]
 
 見た目は、黒々とした不透明な感じ。香りは、ミントと梅、それから木の樽のような匂いもする。
 
 口をつけると、甘くてふっくら、それでいて酸味にも味の行き届いた大柄な飲み物。若々しい木の枝じみた風味が込み上げてくる。なかなかに幸せで、食事にもよく合っている。飲み進めると果実味が膨らんできて、フレッシュだと感じるようになってきた。ただ、だんだん単調になってきたので半分きっかりでストップして、明日、またアタック。
 
 ※翌日は、初手から果実味全開な感じ。途中、ミント系の風味に森っぽい風味が少しだけよぎるのには驚いた。そんな高くないオーストラリアワインだけど、芸の細かいところもあって満足できた。
 

【1491】Pieropan Soave Classico 2015

 
ピエロパン ソアーヴェ・クラシコ
 ※リンク先は現行のヴィンテージです
 
 このワインは、いつも愛好しているピエロパンのソアーヴェクラシコ。前は樹脂のキャップか屑コルクだった時期があったような気がするけれども、こいつは普通のコルクに戻っている。
 
 まず見た目は、かなり薄いいかにも普通の白ワイン色。でもソアーヴェってジャンルではこれはさほど気にならない。香りは、ほんのりと台所洗剤系の香り、それからブロッコリーを茹でたようなほのかな匂いが少し混じっている。
 
 口をつけると、酸味が確かに感じられるけれどもふんわりとした飲み心地、とにかく軽い。一般的な「良い」白ワインのようにくっきりとしたワインではなく、じわじわふわふわとした、輪郭の淡いところが気持ち良くて、それでいて、そこらへんの安い白ワイン(例えばトレッビアーノでつくられたような)とは飲み心地が全く違う。すいすいと飲めて、人をくたびれさせるところがない。とにかく快適、こいつをデイリーワインとしてたくさん飲めたら、さぞ幸せだろうなと思う。
 
 ※二日目。爽やかで軽々とした飲み口に、少し酸味が足されたようで清々しい。シャルドネに期待する向きとはだいぶ違うけれども、これはこれで。