北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1582】Allegrini Amarone Della Valpolicella Classico 2012

 
アッレグリーニ
アマローネ 2012

 
 まず見た目。暗くて不透明なワインレッド、なんとも濃い色合いで、不透明。粘性率が高く、ワイングラスのへりがとてもべとべとしている。香りは、ものすごーく濃いチョコレートドリンクに、クランベリーやカシスをどさっと放り込んだような。昔、オーストリアで呑んだ、カシス系リキュールとジャムとチョコレートリキュールのカクテルを呑んだ時のような、凄いやつがこみ上げてくる。
 
 口をつけてみると、森の下草+苦み。苦いです!チョコレート系の苦みと、パフェのてっぺんに乗っている銀のつぶつぶ(アラザン)みたいな風味が混じっている。ベリージャム系の甘みもあるんだけど、それ以上に、カカオ含有率が滅茶苦茶高いチョコレートみたいな苦みが優勢。舌触りはなめらかで、チョコレートとベリーの後味が残って、とても洗練されている。これは良いアマローネですね!中盤も、森の下草やクッキーやローソクも入り混じって気炎をあげてきた。明日の展開も楽しみだ。
 
 ※二日目もびくともしない。濃厚、それでいて丁寧で複雑。最後まで楽しみました。
 
 
 
 
 
 

【1581】Jacques Girardin Bourgogne Chardonnay 2013

 
ジャック ジラルダン ブルゴーニュ シャルドネ
※リンク先にはヴィンテージの記載はありません。
 
 今日の夕食は、イタリア風前菜、白身魚カルパッチョ、アヒージョ、白身魚フリットなどを中心としたイタリア料理。これに合わせるべきは本当はイタリア白ワインなんだろうけど、リストにあったイタリア白ワインが、苦手品種ばかり*1だったので、あえてブルゴーニュの無害そうなシャルドネにしてみた。
 
 まず見た目。薄めの黄色っぽい色合いで、いかにも平格ブルゴーニュでございますといったような。香りはシンプルで薄い。
 
 口をつけるとさっぱりとした飲み口。清々しく、どこにも威張ったところがない。まったく偉大ではないが、感心するほどさわやかだ。ほのかな苦みを伴い、柑橘類のような爽やかさを伴っている。値段に見合った白ワインかと言われると微妙かもだけど、悪い品ではなかった。
 

*1:フラスカティー、トレッビアーノ

【1580】Pieropan Soave Classico 2016

 
ピエロパン ソアーヴェ・クラシコ 2016
 
 今日の夕食は中華っぽくて、本当はコッテリ系のワインがお似合いなんだろうけれど、どうしても爽やか白ワインが欲しかったので、つい、ソアーヴェクラシコをあけてしまった。水をたっぷり用意して、なるべく料理にいじめられないように気を付けていただきましょう。
 
 まず見た目。このメーカーのソアーヴェにしては、ちょっと黄色っぽいかもしれない。あと、少しだけ気泡が入っているのに気付いた。香りは、爽やか系にくわえてブロッコリーを煮たような、温野菜系のフレーバーがやっぱりあって、まさにソアーヴェクラシコというような。嬉しいですね。
 
 口をつけると、淡い甘味を伴った、まさにソアーヴェ!水彩画を想像させるような淡い口当たりで、ほとんどの白ワインには無い、独特の路線で和む。飲み進めると瑞々しさが一層際立ってきて、すいすいと飲めてしまう。たいへんおいしいひとときだった。
 
 ※翌日。相変わらず美味い。暑さの残る日に、このさっぱりとした飲み心地は、本当に良い。つっかかってくるようなところが全くなく、なんとも気楽なワインだ。

【1579】Domaine Michel Lafarge Volnay 1er Cru 2009

 
ミシェル・ラファルジュ ヴォルネイ プルミエ クリュ 2009
 
 まず見た目。ヴォルネって、一級でも色が薄い。とても明るく、透明感のあるワインレッド。香りは、一瞬、アセロラっぽいかなと思ったけれども、深いチョコレートに変わっていく。赤系果実、という点では先日のプス・ドールの同じくヴォルネ一級と共通しているけれども、こちらのほうがチョコレートの押し出しが強い。
 
 口に含んでみると、チョコレート風味がしっかり。ふっくらとしたタンニンとチョコレートを伴いながら、たっぷりとした果実味がのどを滑り降りていく。若干、前回に比べると年を取った印象は否めないけれどもまだまだ現役。しばらくすると、雨上がりの森のような香りが籠ってきて、愉しみな雰囲気になってきた。
 
 ※二日目。森っぽさはあるけれども、息切れしている感がある。底のほうに、ピノ・ノワールにしては澱があったところをみると、このボトルは若干保存状態が悪かった可能性があるので、くたびれていたのかもしれない。前回に比べると、ちょっと物足りない感じだった。

【1578】Dog Point Vineyard Sauvignon Blanc 2016

 

 
 このワインは、ニュージーランド産のソーヴィニオン・ブラン。品種的にはあまり好きではないけれども、夏の暑い時期には涼しげで合っていると思うので、夏のうちに呑んじゃうべく抜栓。
 
 まず見た目。とにかく白っぽいワイン。透明というより「白っぽい」。僅かに緑色がかっているかもしれないけれども、ほとんど無いようなもの。香りは、初手できたのは「おしっこ」。ハーブや白桃もあるけれども、それを凌駕する「おしっこ」系がきつい。ソーヴィニオン・ブランの難しいところが来た感じ。
 
 口に入れると、白桃っぽさ、フルーツポンチっぽさが口のなかに大きく広がった。それとハーブ&おしっこ。非常に潤いがあるのはいつものこととして、こいつはソーヴィニオンブランにしては肉厚というか、空洞感があまり無い。フルーツポンチの余韻がとても長く続く。くせのあるワインなのは否めないけれども、得るものもなかなかにあるワインだった。
 
 ※二日目も、基本的には爽やかで飲み応えもあるワインなんだけど、おしっこ系のきつさは常に付きまとっている。そのあたりも含めてトロピカル、と言う人もいるのかもだけど、自分の得手ではないなー。
 

【1577】Santa Carolina "Santa by Santa Carolina" Cabernet Sauvignon/Syrah Chile 2016

 
サンタ・カロリーナ“サンタ”
 
 このワインは、料理用に買われたチリ産の赤ワイン。試飲だけはしてみようと思い、ちょっとわけていただいた。
 
 まず見た目。品種と産地から想像されるほどには濃く無く、暗いながらも透明度が感じられる。シラーがたっぷり入っているためか、あまり青紫っぽくなくて、赤黒い印象を受ける。香りは、木材と梅がぶわっと来た。おがくずのような香りさえある。
 
 口に入れると、甘さ控えめで節制が整っているところは若いカベルネ譲り、果実味がじゅくじゅくしているところはシラー譲りな感じ。それでいて、まだ熟していないサクランボやトマトを思わせるところもある。タンニンはあまりきつくない。甘味を期待しない限りは、意外と良いワインでは。凄いワインには程遠いけれども、食事には合いそうな雰囲気。ちょうど、ミシェル・ラファルジュの平格ブルゴーニュが残っていたので飲み比べると、品種の違いはさておいても、さすがにあらゆる点で劣ってはいるし、どちらもオーガニックな香りはあるんだけど、こちらのほうが野暮ったい。でも、こんなのは比較対象が悪いわけで、飲めない安ワインには程遠く、しばらく置いてからもう一杯飲んでみると、いくらか甘味も出てきて善戦しているとは感じた。