北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1787】Gramenon Vinsobres "La Papesse" 2016

 
ドメーヌ・グラムノン / ヴァンソーブル ラ・パペス
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 このワインは、愛好家の人からオススメされた、グラムノンというドメーヌがつくっているローヌ産のワイン。品種はグルナッシュながら、土地の名前が書いてない。で、このワイン、陶器で封がしてある! 強引にスクリューを入れるか、陶器をはがしてからスクリューを入れるか迷い、はがすこととした。このはがす過程と抜栓のため、ボトルを激しく揺らしてしまった&ほんの少し陶器がワインに混入してしまったかもしれない。
 
 気を取り直してグラスに。すごく不透明で黒々としたワインレッド。でもって、ワインのあしがすごく長い。べっとべとのワイン。不透明な理由の一端は、抜栓する時の騒動のせいかもしれない。
 
 香りは、梅系お線香がブワーっとこみ上げてくる。ただ、線香に徹しているのでなく、葡萄ジュースから臭みを抜いたような、洗練されたジューシー果実の匂いが来る(葡萄味のチューインガムの匂いにも似ているかも)。それとニスとかワックスとか、そういった石油系の有機物の匂いも伴っている。
 
 口に入れると、きっついタンニンとともに濃くてまったりとした果実味。粒度のある舌触りとふっくらとした甘味を伴い、鉱質風味……マグネシウムっぽい鉱質感が初手からびんびんに来る。これは貝殻・石灰系ではなく、マグネシウムとかカルシウムとか、土類金属っぽいと言いたくなるやつだ。そういう上部構造の下部構造として、梅のごとき酸っぱさがしっかりと味の土台をつくっていてバランスがとれている。タンニン由来か、スパイシーな刺激がぱちぱちと唇を刺激するところもある。
 
 ヴィンテージが2年しか経っていないので全然ダメかと思いきや、初手から魅せてくれるので驚き。
 
 ※翌日は、もう少し落ち着いた雰囲気のワインになって、少し森の下草っぽくもあり、少し鉄や血のニュアンスが感じられるようになってきた。これもまあ、悪くはないんだけど初日のほうがパーッと派手だった。