北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2056】Domaine Michel Lafarge Volnay Clos du Chateau des Ducs 2013

 
Volnay 1er Cru Clos Du Ch.des Ducs (Monopole) Michel Lafarge
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
ここしばらく、ブルゴーニュの赤ワインをある程度系統的に、比較しながら飲めるように努めていなかったと思う。そこで、比較を目指して関連のありそうなワインを順番に飲み比べていこうと思う。で、スタート地点にふさわしいワインはないものかと手持ちを探したところ、「コート・ド・ボーヌの2013年の赤ワイン」が見つかった。コート・ド・ボーヌの2013年は世に聞くバッドヴィンテージ。なら、年を取っていてもおかしくないでしょう。ものはミシェル・ラファルジュが作っているヴォルネ一級の単独畑、偉そうな名前がついているけれども実態としては「ヴォルネ一級のラ・ヴィラージュ」に相当するもの。
 
まず色は、ちょっとオレンジ色っぽくかなり 香りは、ブランデーと夕張メロンの香りがすごい勢いでこみあげてくる。それと黒系果実のジャム。なんでか赤系ではなく黒系の果実を思わせるものがある。でもって、すごいフェノール系化合物の香り。いい香りで、複雑だ。チョコレートやニスみたいな香りもある。うまそう。
 
口に運ぶと、かつおだしのような風味があって既に古酒の趣。このボトルは結構良い環境で保存していたので、それでもこれだけ老成しているとしたら、やっぱり2013のコート・ド・ボーヌは難しかったんじゃないか、と思う。ある程度うまく年を取ったワインは夕張メロンを基調としたフェノール系化合物の香りがぷんぷんするけど、これはまさにそんな感じ。冷やしすぎても、ぬるすぎても美味くなくて適温が狭くなっている。条件さえ整えば、香りのバリエーションが豊かで滋味豊かさの名残りすらあるワイン。明日にもいちおう残すけれども半分より多めに飲んでしまうことにした。間違いなく、おいしい盛りは今日の早い時間のうち。
 
※二日目。ボーヌ系のよくできた赤ワインらしい、果実味と森の下草らしさのあるワインになったが、前日のメチャクチャなフェノール全開の雰囲気は落ちてしまった。悪くはないし昨日より若々しいとすら感じるけれども、昨日のほうが香りのバリエーションは豊かで思い出深かった。二日目は、コート・ド・ボーヌの6000円程度(それも2020年現在の)のワインでも実現できるレベルで、良いとは言えない。