北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2251】Domaine Marquis d'Angerville Volnay Premier Cru 2014

 
ドメーヌ・マルキ・ダンジェルヴィーユ / ヴォルネイ・プルミエ・クリュ [2018]
※リンク先はヴィンテージが異なります。
 
このワインは、かつては結構リピートしていたけれども価格高騰により買わなくなったヴォルネの作り手、ダンジェルヴィーユの1級。この、畑名の入っていない1級は比較的早く飲めるもので価格的にもワンランクやさしくなっている。もう長らく飲んでいなかったダンジェルヴィーユは旨いと感じるのだろうか。
 
抜栓。うっわ、薄い!ヴォルネ本来の、ロゼ寄りのうっすらとした、赤茶色っぽい色合い、これこれ、こういうのを待っていた。香りはチョコと花の香りがメインながら、あまりきつく香るでなく、少し前に飲んだラファルジュの村名格に似ていると感じる。
 
口をつけると、もう、超ライト級のこれまたヴォルネらしいスタイル。タンニンも軽く、果実味も押してくる感じじゃないにもかかわらず、口のなかでの存在感はかなりのもので、軽いながらも余韻は結構長い。香りに近い、かわいいサクランボ系の香りが漂うのだけど、前日に抜栓した他社のコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュと比較すると素性の良さは疑うべくもない。二口目にはローソクの香りがよぎり、くせの少ないメロウな風味がじっと口の中に残る。で、同じヴォルネのプス・ドールと比較すれば、こちらのほうが軽々としているのにこちらのほうがワインの中空に果実味もコクもある。飲み進めるにつれ、華やかな香りがパーッと広がって素敵な雰囲気になってきた。
 
ううむ、これはいい一級。ここの一級は軒並み値上がりしてしまって上位陣を買うのは諦めてしまったけれど、このただの一級はそれほどひどくないので、リピートしてもいいかも。特級に伍するほどの品ではないけれども、他の作り手のヴォルネと飲み比べるにはちょうど良いクラスかも。
 
※翌日、なおもコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュの残余と比較しながら。こちらのほうが香りが上品で軽快、トーンが高いのだけど、それだけに、やはり押し負けているきらいがある。性質の違うワインとはいえ、あちらの良さも印象に残る。