北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2520】Sylvain Loichet Volnay 1er Cru Taillepieds 2017

 
ヴォルネイ 1er タイユピエ[2017]シルヴァン ロワシェ
 
このワインは、よく知らないメーカーのヴォルネ一級タイユピエ。タイユピエはヴォルネのなかでもよく耳にする一級畑だけど、遭遇するのはこれが初めて。で、このボトルは、セラーの整理をしていた時にラベルがぼろぼろに剥がれてひどいものになってしまったので、2017年産ということもあり、じゃあ飲んでしまうかと抜栓リストに回されたものだったりする。ちょっと冷えた状態で抜栓。
 
まず見た目。そんなに薄くなくてブルゴーニュの赤でも薄い色合いが多いとされるヴォルネの赤としては随分濃い。オレンジ色っていうよりあんこをイメージする色合いだ。香りは、初手では梅系の強い果実の香りがしたけれども、すこし経つと、なんとトマトのような香りに変わってきた。野菜スープが混じっている。これはいかに?
 
口に運んでみると、初手と同じく、すごーく梅的な酸味が真っすぐに降りてくる。いや、梅ジャムっぽい甘みも伴うか。タンニンはうすうすで、口のなかに唾液がどばーっと湧き出てくるような酸っぱさ。フレッシュな飲みごこちには違いないけれども、フレッシュという一言で片づけていいんだろうかこれは? その後、鉄っぽくなったりモンテリのような土っぽさがあったり色々だったけれども、ヴォルネの華やかな雰囲気とはだいぶ違って、そこまで大きく伸びなかった。ワインのおりも結構な量で、お疲れ気味の様子。そんなに優れないワインではないけれども、じゃあこれがヴォルネ一級らしいかと言われるとさて。このあたり、価格は実勢に正直なのかもしれない。
 
※翌日も、鉄っぽさのしっかりした骨太なブルゴーニュ。うまいか、うまくないかと言ったらそりゃうまい。でもタイユピエってこんなに芯の太いワインなのか? 比較のため同じヴィンテージの異なる作り手のタイユピエを手に入れたいのだけど、なにしろ値段が高い。あと、このボトルはおりが結構たまっていた。ヴィンテージを考えると、入手経路で疲れすぎていた可能性があるのかもなぁとも想像した。