北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2390】Nicola Manferrari "Milleuve" Vino Bianco 2018

 
ニコラ・マンフェラーリ / ミレウーヴェ [2019]
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、なんにも素性がわからないイタリアワイン。ただし、輸入したのがラシーヌだったから、という理由で購入してきた。ラシーヌなら大失敗ってことはないでしょう。でも実際どんなワイン?
 
まず見た目。薄めではあるけれども、トレッビアーノやソーヴィニヨンブランに比べればまだ黄色めいている。そして僅かにグリーンに傾いているような。香りは、メロン、それもオレンジ色の果肉系のメロンを連想する。ただし、高いワインが熟成した時の夕張メロンみたいなやつには至らない。ここまでだと、トラミネール・アロマティコかソーヴィニヨンブランか、そのブレンドみたいなものを連想したくなる。
 
で、口に運んでみると酸味がかなりしっかりしていて、そこにメロンのような甘味がついてまわる。すこーしパパイヤっぽさもあるかもしれない。ワインには潤いがあり、ボディは豊かながら酸味がしっかりしているため浮ついた感じには陥っていない。なるほど、なんかいいワインだぞ。でも品種特定となるとやっぱりわからない。ライチやパイナップルなどはあまり連想されないのでトラミネール・アロマティコそのものではなさそうだと踏んだ。ではソーヴィニヨンブラン? いや、それにしては愛嬌と肉付きが良い。このワインが特定品種を記さず、ビアンコとあるので、これはブレンドワイン、それもイタリア北東部でつくられたブレンドワインじゃないだろうか。
 
ネットで検索してみると……産地はアタリ! このワインはイタリア北東部、ヴェネチア・ジューリア州でつくられていて、品種はフリウラーノ、ソーヴィニョン・ブランシャルドネ、マルヴァジーア、リースリングとのこと。フリウラーノはこの地方の土着品種で、記憶では草餅やハーブみたいな風味がしたと思うけれど、こいつはブレンドだからか、そこまで目立たなかった。この地方のブレンドワインは、高級品から裾物まで大抵おいしいのだけど、これも類に漏れずとてもうまい。そしてラシーヌへの信頼がまた高くなった。同じ地域の優れたブレンドワイン「ヴィンテージ・トゥニーナ」の廉価版と言ったら褒めすぎだろうか。でも時折ナッツが香る点なども、同ワインを彷彿とさせるところがあり、そういうワインもたまには買ってみたいなと思ったりもした。
 
※翌日は豊かな風味がいくらか削げ落ちて普通に近づいた。このあたり、さすがに上位に比べて弱いかもしれない。