北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2389】Alpha Zeta Garganega 2021

 
アルファ・ゼータ ガルガネガ 現行
 
このワインは、イタリア北東部、ヴェローナ地方でつくられているガルガネガ単一セパージュの白ワイン。ガルガネガはソアーヴェクラシコの基幹をなすイタリア土着品種だけど、クラシコのつかないソアーヴェはイマイチな品が多い。そうしたなか、このアルファ・ゼータの品は抜け道的にまずまずいけるので、リピートしてみた。
 
見た目はわずかにグリーンがかった、薄い色合い。ソアーヴェクラシコの典型例ともいえるピエロパンの品に比べると、緑が濃い感じで、でもこの品は昔からそうだったと思う。香りは、すごく溌剌と爽やかで、ピエロパンの品と比較すると、ラムネと花畑の中間みたいな香り、蜜の香りが強いと感じる。その奥から、もっと植物系の、それこそピエロパンと同様の野菜系の香りも漂ってくる。ラムネも相まって、ええと、これはセロリを連想しとけばいいのかな?
 
口に運ぶと、まさにラムネのような爽やかさと野菜系の香りがふわーっと漂ってくる。ちょっと酸味がごわっとしているかもしれず、これはソアーヴェの水彩画みたいな雰囲気に比べてきついかも。でも、これはガルガネガ単体でつくられたヴェローナのワインってことだし、潤いはバッチリなのでいいんじゃないだろうか。それでも新世界でつくられた大半の白ワインよりも繊細で、軽やかで、のどを潤すようなところがあって、基本的にソアーヴェに近い性質を持った白ワインとみてだいたい合ってるだろう。安いソアーヴェにはいい加減な品があるなか、こいつは良心的なワイン。今後もたびたび買い求めることになると思う。
 
※翌日は、ラムネ風味が弱まって個性も薄まってしまったように思われた。初日のほうが、ソアーヴェ系だけどこのボトルならではの特徴が観測しやすかったと思う。