北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2405】Etienne Sauzet Puligny-Montrachet 1er Cru Champ Gain 2016

 
[2020] Puligny-Montrachet 1er Cru Champ Gain【 エチェンヌ・ソゼ 】
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
あけましておめでとうございますですね。
 
このワインは、2年ほど前までは我が家の定番にしてブルゴーニュ白の主力として整備してきた、エチエンヌ・ソゼのピュリニーモンラッシェ一級の白ワイン、シャン・ガンでつくられた品。同じ畑からつくられたワインとしては2011年産と対峙したことがあり、2011というイマイチヴィンテージながら平格ブルゴーニュとの格の違いを見せてくれた。今回も、2016と言うイマイチヴィンテージ。イマイチヴィンテージなので飲んでしまうことにする。今回はイスラエルシャルドネの名手、ゴランハイツワイナリーのヤルデンがアグレッサー役をつとめてくれる。
 
抜栓すると、花畑のような芳香が周辺に広がって良さそうな予感。コルクの状態も悪くはない。そのままグラスへ。見た目は山吹色に近い色彩で、2011年のヴィンテージの時の、えらく透明な感じとはずいぶん違う。ヤルデンシャルドネと並べてみると、こちらのほうが僅かに色が薄く、僅かに緑色がかっていることが判明する。グラスから直接香りを確かめると、前回2011のシャン・ガンと同様に今回も軽い香りで、石系の予感はあるけれども、魅力いっぱいあけ広げという雰囲気は抜栓段階ではない。
 
で、口に運んでみると、細身で酸のしっかりした、涼しい酸の余韻がずっと続くやつが来た。ミネラル風味が豊かで、それは石灰岩系をメインとするヤルデンシャルドネとはだいぶ違った、ブルゴーニュに期待したい、ピュリニーモンラッシェに期待したい、でもシャブリやコルトンシャルルマーニュほどキツくなくて構わない、そういうやつだ。それが涼しい酸と一緒に集中力と構成をなしている。もうちょっと集中力が低くて構わないなら、これは、シャブリ一級や特級で代替できる気がするので、今後、この方向のワインを購入するならシャブリでやろうかななどと思ったりする。このワインを中途で休んで、ヤルデンのシャルドネを比較のために飲んでみると、集中力や気品でこちらが圧倒する。あれだけ美味かったヤルデンが、このシャン・ガンを前にするとがさつでえぐみのあるワインと感じられてしまうのだ。このシャン・ガンは、同じピュリニーモンラッシェ一級のほかの畑たちと比べてよりおしとやかで、より深窓の令嬢めいていると前から思っていたけれども、今回もそれが際立っている。これぞ、ピュリニーモンラッシェ! 値上がりしてしまって購入射程外になってしまったけれども、やっぱりこれ、買いたいかも。
 
※翌日もしゃんとしたワインのままだけど、ややフルーツっぽい風味に流れてしまったきらいはあったかも。でもまあうまいし、よくできている。