北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2541】d.A. Winery (Jean Claude Mas) Vinus Grande Reserve 2021

 
赤:[2020] ヴィニウス グランド・リザーヴ(ジャン=クロード・マス エステーツ&ブランズ)
※リンク先はヴィンテージが異なるかもしれません
 
この品は、南仏で現実的な価格の良質ワインをざくざくつくっているポール・マス系列のワイン。品種はシラーとグルナッシュというローヌ系品種で、ボトルのデザインもどこかローヌっぽさがある。で、抜栓したのだけど、すごく吹きこぼれた痕跡があってちょっとがっかり。よく見ると液面もえらく下がっている。吹きこぼれたのでしょうねー。
 
気を取り直して見た目チェック。うわ、濃い。ボトルからグラスに注ぐ段階では紫系のマジックみたいなごつい濃さ、グラスに注いだ後はやや赤茶けた、透明度の低い濃さで、ピノ・ノワールの濃い系など端から相手にならないほどの濃さ。香りも、これまたマジックみたいにものすごい濃さでびびってしまう。マジックと石油製品、で、その奥からハムの香りと赤系果実っぽい香りが来るのはグルナッシュみがある。
 
口に運ぶと、なんともこれがミルキーな飲み物でびっくり。ほんのり甘さを帯びていて、と同時にマジックと石油製品の香りも口から鼻にあっけて怒涛のように流れ込んでくる。苦みもけっこうあるけど、ミルキーな甘さと以外にも調和していてタンニンは豊富ながらガサつきすぎることはない。このワインの良い点か悪い点か迷うのは、なんだか糖度が高そうな点。とにかく濃いその性質のなかに、果実の酸味だけでなく糖度が異様に高いような性質があるよう感じられ、私にはちょっときついと感じられました。でも初手の美味さは相当ハイレベル、価格帯を考えれば相当凄い。
 
※翌日は、濃くて濃くて仕方が無かった風味が少し落ち着いた。普通の赤ワインに近づいたとも言えるし、付き合いやすくなったとも言える。