北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1395】R. Lopez de Heredia Vina Tondonia Gran Reserva 1970

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 続いて出てきたのは、スペイン産のおそろしく古いワイン。リオハでつくられたテンプラリージョ主体のものだそうで、なんとご年齢は46歳。
 
 見た目はものすごく濃くて不透明、濁り酒な感じ。古くなって「年をとりすぎた」ワインのうすーい香りがするような気がするだけで、この時点ではたいしたことのなさそうなお姿。
 
 口をつけてみると、はじめはアセロラとタンニンで、タンニンがあるとはいえ、年齢を感じさせるクタクタなワインの感じ。うーん、たいしたことないかなと思ったら………そこから糖度の高い夕張メロンのような怪しげな風味がドッカンドッカン漂ってきて見違える姿に。アセロラ夕張メロンで、未知の風味がふわーっと漂っていて非常に熟成感がある。余韻もどんどん長くなってきて、最初のカベルネよりも余韻が長いとすら感じられる。このワイン、すっとぼけたような品ながら、家に帰ってもまだ身体からこのワインの匂いがするような気がして、とても良い兆候だと思った。それだけ、このワインの風味が記憶に残ったってことなんだろう。まったくテンプラリージョっぽくないワインだったけれども、立派なご老体ワインだった。