北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1409】Jermann Traminer Aromatico 2014

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。イエルマン トラミネールアロマティコ
 
 このワインは、イエルマンのトラミネール・アロマティコ。ゲヴュルツトラミネール系なんだろうけれども、イタリア産は名前が違って、味も香りも微妙に違うような気がする。イエルマンのこの品は、遠い昔に飲んでおいしかったけれども、品薄&割高だったので長いこと再会し損ねてきた。今回はどうだろう。
 
 まず見た目。意外と薄めというか、見た目は普通の白ワインっぽい感じ。ただ、香りは面白くて、この系統のワインにありがちなライチとパイナップルに加えて、ヒヤシンスのような濃ゆい植物臭が立ち上がってくる。
 
 口をつけてみると、やはりゲヴュルツトラミネール直系とはちょっと違って、ちょっとバターっぽい厚みとコクのある味が口に広がった。ゲヴュルツ~にありがちなパンパンな豊満感ではなく、むしろブルゴーニュ高級白ワインに近い雰囲気と感じられて、後味にもバターで炒ったナッツのような感覚が長く残る。それと、目の覚める爽やかさが潜んでいて、元気が沸いてくるようなところがある。これ、ブラインドで飲んだら何って答えているんだろう?
 
 それはともかく、風味と味に起伏、というより振動が感じられて、ある局面ではライチ&パイナップルが、ある局面では瑞々しさが、別の局面では高級系シャルドネっぽさがせり出してきて、この価格帯の白ワインとしては法外な美味さ。ジャンルは違うけれども、個人的にはエティエンヌ・ソゼの平格ブルゴーニュと良い勝負をしていると思う。今日の夕食は甘鯛のグリルが中心だったけれど、これとも意外と歩調を合わせてくれて好感が持てた。
 
 ※翌日もほとんど痩せず、面白い顔つきを繰り返すワインであってくれた。いやあ、美味い。
 

【1408】Alpha Zeta Garganega Verona 2015

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。アルファゼータ ガルガネガ
 
 このワインは、ソアーヴェクラシコ系のワインのもとになるガルガネガ種でつくられたワイン。ソアーヴェを名乗っていないのは、ソアーヴェを名乗れる地区から外れたところでつくられているからだろうし、だから安いんだろう。でも、ガルガネガ100%はソアーヴェ系では高級クラスのみの特徴なので、ちょっと期待したくもなる。
 
 まずボトルがスクリューキャップで驚く。イタリア北東部ではまだまだ少ないスクリューキャップ、でも便利。グラスに注いでみると、薄い白ワイン色の、いかにもソアーヴェ系らしい姿が現れた。香りは、意外なことに初手では米糠系――ただしシャブリ系に比べると味噌に近い香りすらする――が。味噌田楽みたいな雰囲気が混じっている。
 
 口をつけてみると、意外と甘味があって驚かされる。軽くて淡さを伴った酸味はソアーヴェ譲り、そこに苦みも加わっていて、これもソアーヴェらしい。そこはかとなく温野菜の風味も加わって、もう少し高価格なソアーヴェにだいぶ近づいていると感じる。今日は暑かったので嫁さんとこれを呑み干してしまったけれども、悪い方面の変化はほとんど感じず、飽きも来なかったので、ソアーヴェ系の廉価ワインとしては上等だと思った。

【1407】Domaine Michiel Caillot Monthelie 2009

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。ミシェル・カイヨ モンテリ
 ※リンク先はヴィンテージが異なります。
 
 自分はブルゴーニュ地方中枢部南側(コート・ド・ボーヌ)のワインが好きだけど、このモンテリという村の赤ワインにはあんまり印象がない。ペルナンヴェルジュレスには親しみが、サヴィニ・レ・ボーヌには軽やかな典雅さが、サン・トーバンには気軽さがあると思うけれども、このモンテリはどうにもこうにも。今回、えらく安い村名格を発見したのでやってみることにした。
 
 見た目は、赤茶けたワインレッドで透明感があって、少し年を取ったピノとしてぜんぜん矛盾しない。薄いっちゃ薄いけれども、平格ブルゴーニュ赤に比べればグラスのへりもぜんぜん濃い。香りは、初手ではアセロラ系かな?と思ったところにローソク系の香り+チョコの香りが加わり、さらに森の下草っぽい香りも加わってまずまずの第一印象。ただし、香りのスカラー量がちょっと弱め。
 
 口をつけてみると、ちょっと苦みの強い、果実をギュッと凝縮したような風味で驚き。でも口のなかで噛みしめると、アセロラジュースを濃縮したような酸味と苦みが合わさって、それなりピノ・ノワールらしい雰囲気ができあがってきた。タンニンは予想外にきつくて、上顎いっぱいにタンニンがふっさふっさとくっついてくる。
 
 飲み進めると、今まで果実味はあっても生気が足りないと思っていたものが、だんだん補われてきた。活きがあって、果実味の豊かさを伴っていて、苦さで痩せをごまかしていると感じなくなった。それでも華やかさの足りないワインという気はする。滋養があって活きの良いけれど、人目を惹くようなタイプじゃないなー。値段と格付けを考えると仕方がないか。
 
 ※二日目もほとんど同じ展開、最初は地味で苦くて薄めだけど、呑み進めると少し華やいでくる。全体的には地味なワインで、エンジンがかかるのに時間がかかるタイプだから皆で呑むような舞台ではからきし駄目と思われ。

【1406】Cavicchiolo Lambrusco Grasparossa Amabile (N.V.)

 
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。カビッキオーリ ランブルスコ グラスパロッサ アマビーレ
 
 暑くなってくると、ガブッと飲める爽快系ワインが欲しくなって、白羽の矢が立ったのはランブルスコ。このメーカー、いつの間にか巨大化したらしくレパートリーが増えていたけれども、今回選んだのは最初に飲んだ懐かしの一品。
 
 まず見た目チェック。おおっ!意外と色が濃いぞ?先日のメディチ・エルメーテのランブルスコと比べても色が濃い。なにより驚きなのが、「水面の泡」。すごくねっとりとした泡が大量にモコモコと。これは一部のビールにはあってもランブルスコではあまり目にしないネットリ感。面白い。香りもいい、ブルーベリーヨーグルトの香りがガンガンに漂ってくる。
 
 口をつけると、通常のランブルスコに50%ぐらいブルーベリーヨーグルトを足したような、ミルキーでサワーな、爽快な味わいが来た。葡萄酒がここまでブルーベリーっぽく体感されるとは驚きだ!そのくせ(?)、酸味が意外と引き締まっていてだらしなくない。微炭酸な泡モノなので誤魔化されているところはあるかもだけど、それでも、価格を考えたら善戦している。予想以上にしっかりしたランブルスコだった。
 

【1405】Umani Ronchi "Podere" Montepulciano d'Abruzzo 2013

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。ポデーレ”モンテプルチアーノ・ダブルッツォ
 
 我が家で「原点のワイン」というと、ボルドーやブルゴーニュよりもイタリアの安い赤白ワインのほうが馴染み深い気がする。モンテプルチャーノ・ダブルッツォはその最たるもので、鶏飯、ハムチーズフライ、蜆汁、豚肉のみそ焼きといったどうでもいい夕食のお供に採用した。
 
 グラスに注ぐと、予想以上に黒っぽくて不透明。そこらの新世界赤ワインといい勝負をしているぐらいに暗い。で、少し青紫色がかっているあたりが、このジャンルらしい感じ。香りは、初手では線香~スミレっぽい、こう書くとキアンティ系と紛らわしそうだけど実際に嗅いでみるとぜんぜん違う、むしろガルナッチャ主体のワインに近いようなちょっと神妙な香りがしてくる。
 
 でも、口をつけると「ザ・葡萄酒」というみずみずしい果実味抜群の風味。甘みやふくらみよりも、酸味と柔らかなタンニンの勝った、とにかくフレッシュな赤葡萄酒だ!ごくごくわずか、生臭さがあるような気がするけれども気になるような水準ではない。もとより変化を楽しむワインではなく、シンプルだけど爽やかに旨くて、これはこれで良いのでは。さすがウマニ・ロンキ、安物の旨さがバッチリ。
 

【1404】Poggio le Volpi Falanghina 2015

 
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 今日の夕食は、白身魚のカルパッチョとトマトミートパスタメインのもの。これに合わせていただいたのは、南イタリア大手のメーカーがつくるファランギーナ。このポッジョ・レ・ヴォルピは、前はファランギーナを作っていなかったように記憶している。最近になってつくりはじめたんだろう。
 
 まず見た目。わりと中庸な色合いで、こくも無く薄くもない、ほどほどに黄色っぽい色合い。香りは、初手では桃の缶詰のような香りと枇杷系の香りがして、ペコリーノのことをなんとなく思い出させる。
 
 口をつけると、まず、フルーツポンチのようなフルーツを和えたような味がして、苦みがちょっと残った。とても張りがあってフルーティ、白ワインとして「フルーツ爆弾」のような風味。しばらく呑み進めると酸味がじわじわ強まってきて、いかにもファランギーナらしい、強面な酸味が感じられるようになってきた。お値段を考えればなかなか健闘している一本だった。