北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1685】Michel Gros Vosne Romanee Clos des Reas 2009

 
ミシェル・グロ ヴォーヌ・ロマネ クロ・デ・レア 2009
 
 ミシェル・グロのヴォーヌ・ロマネ自体は割と何度か対峙しているけれども、いつも「一級ミックス」のたぐいだったわけで、単独所有畑「クロ・デ・レア」は対峙したことがない。でもって、こいつは2009年という絶好のヴィンテージ。さてさて、どんな姿をしているか。
 
 見た目は普通というか、濃いめのピノ・ノワールらしい暗い感じの色調。香りは、初手から香木系の、熟成したピノ・ノワールらしい香りが炸裂、そこにローソク、甘いジャムっぽいのなどが来る。
 
 口をつけると、第一印象は新鮮なイチゴ。歳月と畑を考えたら信じられないほど新鮮、爽やか。しかし、飲み進めるにつれてドスの効いた存在感が伴ってきて、スケールの大きさを実感するように。果実味もだんだんに熱を帯びてきて、元気の出るワインに。それでいて和牛ステーキに合わせると引き立て役に回ったり、気が利くところもある。甘味がイチゴミルクっぽくなったり、香木が一際白檀っぽさを帯びたり、メロンやスパイスや野菜のニュアンスがせりあがって来たり、退屈させるところがない。バッチリ飲み頃、ワインそのものの実力もハイレベル、素晴らしい体験となった。

【1684】Mommessin Cotes du Rhone 2015

 
モメサン コート・デュ・ローヌ (ハーフボトル)
 ※リンク先はハーフボトルです
 
 このワインは、ブルゴーニュのモレ・サンドニ地区の特級畑「クロ・ド・タール」を単独所有しているモメサンの造っている濃いワイン。モメサンって、ボジョレーそのほか、すごく沢山ワインを作っているのを、このワインを買った際に初めて知りました。
 
 で、肝心のモノは、とても濃くて黒っ黒なワインレッド。開ける前に少し揺らしたせいか、若干不透明。香りは、初手ではあまりはっきりしない。
 
 口に入れると、ミルクチョコレート風の甘みを伴った、タンニン豊かなワイン。この地区のワインにしては穏やかと感じられて、さりとて苦みも酸味もそれなり伴っていて飲み応えはしっかりしている。グラスの二杯目にもなるとパワフルさが意識されるように。入口は人懐っこくて飲み進めるとパワフル。この価格帯のローヌ赤ワインとしてはうまくまとまっているほうじゃないかと思った。
 
 ※二日目は、もうちょっと苦みと酸味が増した感じに。でも美味い。重い平格ワインの割に飲み飽きない部類。
 

【1683】Louis Latour Bourgogne Chardonnay 2014 (ハーフボトル)

 
ルイ・ラトゥール ブルゴーニュ・シャルドネ [2015]
 ※リンク先はヴィンテージが異なります
 
 ブルゴーニュの大手メーカー、ルイ・ラトゥールの一番ベーシックな白ワインと久しぶりに対峙。この一番ベーシックなやつとは長らく出会っていなくて、約4年前に一度会ったっきり。
 
 さっそくグラスに注いでみると、実に白っぽくて薄い白ワイン。シャルドネのなかでも軽量級、ブルゴーニュの平格白としてはいかにもありそうな色合い。香りは、少しトーストっぽくもあり、少し米糠っぽくもある。ちょっと酸味の勝った、薄口さっぱり系の路線を想像させる匂い。
 
 で、口をつけるとまさにそんなような味わい。ほんのり蜜の気配すらあって、欠点らしい欠点の無い、お手本のようなシャルドネ。特別な香り高さがあるわけではないけれども、そういうのは上級クラスに求めるべきで、これはこれでひとつのワインとして完結していて良かった。
 

【1682】Joseph Roche Syrah 2015

 
ジョセフ ロッシュ ヴァン ド ペイ ドック シラー
 
 このワインは、フランス南西部で作られた「Vin」規格のワイン。「Vin」規格は昔のテーブルワイン規格に相当するもので、要はテーブルワインってことでしょう。チリを代表する安ワイン、コノ・スルのシラーを呑んだ後なので、それとの比較が気になるところ。はたして。
 
 まず見た目。とても黒々としていて暗いワインレッド。透明度もあまり高くなくて、コノスルのシラーの記憶とそんなに離れていない。香りも似ていて、お線香を煮詰めたジャムと木とインク系の香りがもうもうとこみ上げてくるような。甘い匂いと背筋を伸ばしたくなる匂い、両方。
 
 口に入れてみると、これは大分違う。酸味がしっかりしていて明るい味。お線香の風味もあるし、ジャムジャムした果実味もあるんだけど、こいつはどこか軽やかで二日目以降に酸っぱくなってしまうのでは、と心配したくなる(そしてシラーをボトル一本丸ごと一日で呑むなんて、嫁さんに手伝ってもらっても無理だ)。コノスルのシラーに比べると重心が軽いワインで、食事に合わせるならこちら、単体でのインパクトはあちらといった感じ。そこはそれ、チリ産の安ワインとフランス産の安ワインの違いを象徴しているようで、使い分けの余地があるなぁと感じた。
 
 ※翌日は、もう少し酸が強くなった気がするけれども概ね変わらず。デイリーユースとしては十分。

【1681】Cono Sur "Bicicleta" Riesling 2016

 
Cono Sur "Bicicleta" Riesling
 ※リンク先は現行ヴィンテージです
 
 まず見た目。薄くて少し緑色がかった白ワイン色で、いかにも爽やかな、辛口系リースリングっぽい。香りは、花の蜜、花畑を連想するような華やかな甘い香り。
 
 口をつけてみると、酸味と苦みが非常にしっかりとした、リースリングらしいワイン。甘味も強くて全体的に大柄なつくりというか、味覚の刺激スカラー量が強い。糖度を測定したらかなり高く出るんじゃないだろうか。ほんの少し、酢酸っぽい酸っぱさが潜んでいるけれども、このクラスのリースリングとして文句を言えるほどのものではない。香りがハーブっぽい苦みを帯びてくるあたりも、リースリングしていて良かった。
 

【1680】TOPVALU "Rigol" Exelencia Rose Brut (N.V.) (ハーフボトル)

 
 https://www.aeondewine.com/shop/goods/goods.aspx?goods=A106-4901810987412
 
 
 今日のワインは、イオンのスパークリングロゼ。見た目はびっくりするほどピンク色、薄い赤ワイン色とも、プロヴァンスの薄いロゼとも違う、まさにピンクな色合い。香りは妙に甘いやつが漂っている。
 
 で、口をつけるとかなりキツい酸味。青みかん、すだちぐらいのキツい酸味で少し柚子っぽくもある。ロゼ特有の柑橘の皮っぽさも、ここではキツい柑橘っぽさに繋がっている感じがする。見た目といい、イオンブランドといい、ワインに慣れていない人が手に取りそうなワインだけど、これは厳しめだと思う。ワインに慣れている人なら飲めなくもないけど(さりとて、そういう人がこのロゼスパークリングを旨いと感じるかはわからない)、不慣れな人にはオススメできません。イオンで買うなら普通のスパークリングワインを狙いましょう。