北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1909】Pieropan Soave Classico 2018

 
ピエロパン ソアーヴェクラシコ 2018
  
 今日はたいがい疲れていて、いい塩梅の白ワインが欲しくて。それで選んだのは定番・ピエロパンのソアーヴェクラシコ。2018は初めてだと思う。ちょっと楽しみ。
 
 グラスに注ぐと、なんと気泡が発生している。これはどうしたことでしょう。グラスに問題でもあったのかそれとも。いろは、ソアーヴェらしい薄い麦わら色をしている。香りは、ほんのり温野菜のような香りとヒヤシンスのような。それと下水?ほんの一瞬だが下水がよぎった気がしたぞ? こんな香りだったっけソアーヴェクラシコって。
 
 口をつけると、まろやかな口当たりにほんわりとした酸味。例年に比べて酸味がきつい気がする、とはいえ包容力のある柔らかな飲み心地は健在。気泡が混じっていて、これがちょっとチクチクするのはよろしくないかも。まあソアーヴェクラシコではない雑魚いソアーヴェよりはずっといいんだけど、あまり本調子ではないご様子。2018は避けたほうがいいのかな。それとも? このボトル、今までと違う輸入業者を経由している様子だったからもしかして? とはいえ疲れた日に飲むには十分なやわらか白ワインなので文句言いすぎるべきではないかと。
 
 ※二日目。やっぱり飲み始めの瞬間に下水っぽさがふっと一瞬よぎった。基調はソアーヴェクラシコなんだけど飲み始めは本当にいけない。ボトルの問題か、輸入業者の問題か、それとも名門ピエロパンに何かあったのか。

【1908】Di Majo Norante Sangiovese Terra Degli Osci 2016

 
サンジョヴェーゼ テッレ デリ オスチ 2016 ディ マーヨ ノランテ
 
 このワインは、イタリアワイン産地としてはきわめてマイナーな(というよりイタリア諸州のなかでもたぶんマイナーな)、モリーゼ州でつくられたワイン。品種はトスカーナ州では有名なサンジョベーゼ、このメーカーも始めての遭遇なのでお手並み拝見といったところ。
 
 まず見た目。赤茶色の、いくらか暗さを帯びた赤ワインではあるけれども、グラスのへりを観るに、それほど濃いわけでもない、そういう見た目。安めのサンジョベーゼ製ワインとしてはおかしくない。香りは、ビターなチョコレートのような香りとイタリアワインにありがちなスミレ-軟膏系の香りがそれなりあってうまそう。森の下草っぽい香りに、僅かながらなまぐさいノイズな匂いが混じっているような感じで、面白くはあるけれども典雅ではない感じ。
 
 口に運ぶと、穏やかな飲み心地がワッと来て、まるで飲みやすいキアンティ系の中堅どころみたいな気安さが来てうれしい。サンジョベーゼの常として、穏やかな飲み心地の後味には果実味、ちょっとアセロラに近いような照り照りとした酸味と甘みを帯びた果実味がじゅわっと広がる。タンニンはそんなに厳しくなくて、どんどん飲めてしまいそう。唯一、さきほどからのなまぐさいノイズさえなければ相当良いワインじゃあないのか。
  
 ※二日目。なんか色が昨日より焦げ茶色よりになって、なまぐさいノイズはなくなったかわりに穏やかな飲み心地が消えてしまった。ちょっと酸っぱいかも。初日のほうが良かった。
 

【1907】Cutio Macabeo 2016

 
クティオ ブランコ マカベオ 2016
 
 このワインはスペイン製の安そうな白ワイン。と思いきや、楽天で検索すると意外に値段が高い。ただ、マカベオというぶどう品種は割と良かった記憶があるので、期待してもいいのかもしれない。
 
 見た目は金色に輝いていてなかなか。香りは、炭酸飲料みたいなスカッとした雰囲気がある。口に運ぶと、ごわっとした酸味とはっさくのようなシトラス。ハッカみたいな爽やかさを伴っていて飲みごたえがある。一本調子ではあるけれども、鶏肉料理の相方としてはうまく付き合ってくれていると思う。すーすーするワインだ。
 
 ※翌日は、酸味が穏やかになって飲みやすい白ワインになった。ただしごわっとした酸味とすーすーする風味がこのワインの面白さだとは思うので、前日のほうがいいんじゃないかと思う。




 

【1906】Thomas Fogarty Pinot Noir 2013

 
vinica.me
 

 このワインは、イオンで発見したちょっと良さそうなピノ・ノワール。グラスに入れると、まずまず黒っぽい、新世界としては標準的なピノ・ノワール色。香りは、なんと桐箱みたいなやつと黒色果実、ローソク。とてもおいしそうだ。
 
口に運ぶと、しっかりとした果実味、少しおがくずっぽさのある渋み、後味にはコクもあり飲みごたえがある。舌触りも良い。やや一辺倒なところはあるけれども、桐箱っぽい香りがうまく利いていて、なかなかのピノ・ノワールなのは間違いない。カリフォルニアワインにあって欲しい信頼に応えてくれるワインだった。

【1905】Cantine Fina Vini "Miral" Terre Siciliane Bianco 2017

 
ミラル ビアンコ オーガニック 2017 カンティーナ フィーナ ヴィニ
 
 このワインは、東京駅丸の内方面のオイスターのお店、ジャックポットでボトルとしてお願いしたシチリア産の白ワイン。なにせオイスターの店なので、こいつを飲む前にハウスワイン(白)をオーダー。ところがこのハウスワインがまた旨い。イタリア産の安白ワインにあって欲しい、「爽やかで、さっぱりしていて、シーフードと一緒に飲むために生まれてきたような」やつ。すごくいいハウスワインを選んでいると思う。正直、このワインよりもハウスワイン(白)のほうが個人的には好き。
 
 ところがこのワインもまた面白い。色は普通の白ワインらしい、薄めの色。香りは少し樽でも仕込んでいるのか、少しイーストっぽいような、ハウスワインに比べてふっくらした香りがする。味もやっぱりふっくらしていて、こってりとした牡蠣には合うけれどもさっぱりとした牡蠣には合わないかもしれない。ところが、しばらく待つと樟脳のような面白い香りがバーッと立ち上がってきて、この価格帯のワインとしては破格の面白さ。ローヌの良い白ワインほどではないにせよ、なかなか頑張ってくれている。なるほど、これはこれでオイスターのお店にあっておかしくないワインだ、なかなかやってくれる。
 
 
 

【1904】F.Jeantet Cotes du Rhone 2016 (ハーフボトル)

 
vinica.me

 
 このワインは、ハーフボトルの安ローヌ赤ワイン。まず見た目。濃い赤ワインだけど茶色っぽさは無く、やや不透明。ローヌの赤ワインとしてはすごく普通、だと思う。香りはあまり感じない。
 
 口に運ぶと、ローヌとは思えないほど穏やかな飲み心地。酸味のニュアンスのなかに、ちょっとヨーグルな、乳酸菌系のさっぱりとした風味があって、これはあまりローヌっぽくない。重たさとも無縁で飲みやすく、肉料理にも行儀良く付き合ってくれている。まあその、普通によくできたハウスワインでは。このクラスの赤ワインとして、特に不満のない内容。