北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0046】Tenimenti della Signoria Moscato d'Asti 2007

 
http://www.cbf-firenze.com/marchi/dettaglio.php?ci=13
 
 今日の夕食は、カレー風味のパスタ(具はハムとオリーブとセロリとケイパー)、カプレーゼ風パニーノ、オリーブを練り込んだパン、ママレードの載ったチーズケーキとラズベリー中心のフルーツタルト。日中のお勉強も流石にくたびれたこともあって、ワインは肝臓を休める意味も含めて、アルコール度数の軽いモスカート・ダスティを選んでみた。このメーカーは聞いたことがない。どうやら、日本では入手困難のようだ。
 
 香りは澄んだ…というより、やや生々しいマスカットの香り。微炭酸なので、グラスに注ぐとシュワシュワと音を立て、小さな泡が疎らに立ち上る。色は素晴らしい黄緑色。アスティの黄色とは随分違った、まさにマスカットを連想させる色あい。香りの青々しさも手伝って、かなり軽そうな印象を受ける。
 
 ところが、味はびっくり、ドロリ濃厚。トロみがハンパなく、ドイツワインアウスレーゼのように口のなかに長く甘みが残る。それでいて、アスティ的なほがらかさを失うでもなく、お高くとまっている風でもない。フレッシュだけどコクがあって、色も綺麗だ!
 
 甘いデザートワインは数あれど、「若々しさ」「朗らかさ」「長く残る甘み」「単純とは言えない濃さ」をいずれも達成している品物は有るようで無い。2000円以下の価格帯の場合は特にそうだ。これであと、生々しさがもう僅かに引っ込めば神がかっていたかも。ともあれ、これで6.5ユーロというのは嬉し過ぎ。モスカート・ダスティはどれも良いけど、これは大変よかったです。