北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1777】Kante "KC" Chardonay 2016

 
カンテ カッパ チ チャルドネ
 
 このワインは、イタリア北東部はヴェネチア・ジューリア州で奇妙なワインを作り続けているエディ・カンテの作。なんでも無濾過・無SO2添加だそうで、そのためか、ワインはコルクだけでなく王冠で栓がされている。ここのワインは奇妙でやや値段が高かったけれども、この”KC”シリーズはそれほど高くもなかったし、以前はまったく見かけなかった。なにか経営上の転換があったのかもしれない。
 
 まず王冠を取ってみると、その下にはコルクが。王冠はかざりものだったのかもしれない。で、グラスに注ぐと、色はまずまず黄金色でシャルドネとしておかしくないんだけど、気泡と、ぷつぷつとした何かが渦をまいているのがみえる。液面がべとべとしていて、粒子がみてとれる。濾過していないと、こうなるのか。香りは、シャブリみたいな米ぬか系のやつに、はちみつ系のやつがミックス。シャルドネにしては、少し匂いが籠っているほうかもしれない。
 
 口をつけると、びっくりするほど口当たりが滑らかで驚かされる。グリセリンがきいているってやつだろうか。以前、カンテの「よく振ってお飲みください」だったヘンテコワインに通じるものがある。シャルドネ由来の苦みもあるけれども、それよりはちみつとリンゴといった甘味成分のほうが目立つ。意外に普通のシャルドネだ、北方とも南方ともつかない、平均的なシャルドネ。価格相応では。
 
 ※翌日は、とろとろのワインに。蜂蜜風味が非常に強いことに加え、とろみがあり、かといって緊張感やミネラルもそこそこにある。初日よりも線が太くなったと思う。なかなか。