アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ モンティゴーリ 2016 カンティーナ・ヴァルポリチェッラ・ネグラール
北イタリアはヴェネト州の赤ワインのなかでは、アマローネはお気に入りのもののひとつ。今回、2700円を切ったアマローネを楽天のトスカニーさんが商っているのを発見、半信半疑で買ってみた。アマローネの下位互換ともいうべき「リパッソ」というカテゴリなら2000円台でもおかしくないわけで、このワインが「リパッソ」並みの出来栄えでも文句はあまり言えまい。そういう気持ちでの抜栓。
まず見た目は真っ黒&赤茶色の、とても濃そうな外観。香りは、高級チョコレートみたいなトーンの高い香りがあって、梅系のフルーツフレーバーもかなり強い。少し、ベーコンや肉っぽいフレーバーまで伴っている。うんうん、頑張っているじゃないか。
口に運ぶと、うわー酸っぱい!口をすぼめたくなる酸味がギュワーっと来る。アマローネにありがちな甘味と苦みは健在で、口当たりがザラザラ。それでいて、梅系の酸味が口の真ん中をするすると降りていく。酸味やざらつきのために、アマローネとしてはずいぶん粗い飲み心地ではあるけれども、アマローネらしさはあり、後半になると果実味がどんどん強くなっていく。悪くない、意外にいい仕事をしている、少し粗い感じは値段相応だけど、そのほかはちゃんとアマローネ。
※翌日は、果実味がいよいよ強まり、鉄っぽい力強い雰囲気をまとってきて雰囲気が良い。肉料理ともよく付き合ってくれている。やっぱり洗練された雰囲気には遠いけれども、それを補ってあまりある。かといって、新世界の国際品種(カベルネやメルローやシラーなど)とも全く違ったワインになっていて、チョコと梅系フレーバーがなんともたくましい。頼れるワインだ。