北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2208】Chateau Carlmagnvs Fronsac 2018

 
シャトーカルルマニュス フロンサック ボルドー 2018
 
このワインは、シャトーカルルマニュスという作り手の20周年のワインらしい。ラベルが五大シャトーのシャトームートンロートシルトもどきっぽいデザインになっている。これを、落ち着いた気持ちで飲むべく抜栓した。
 
久しぶりにボルドーグラスを取り出してきて注いでみると、光の透過性ゼロな、まったく不透明でブラックなワイン、まさにルージュにしてノワール。液面のへりまでびっしり不透明だ。甘い煮豆の香りとブランデーのような香り、それから森の苔がいっぱい生えた切り株みたいなオーガニック系の香りが伴っていて雰囲気が良い。杉やひのきが真っ直ぐに来るのでなく、苔の生えた切り株ってところが嬉しい。
 
口に含むと、ここでミントや杉みたいなさわやか系のフレーバーにようやく気付く。ワインはボルドー系としてはコクがたっぷりで、カフェオレというよりキャラメルのようだ。甘さがあり、ミルキーな口当たりもあるのでさしづめミルクキャラメルか。とはいえタンニンや苦みがないわけではなく、それなりある。あるんだけど、キャラメルのような甘さとミルキーな口当たりにうまく溶け込んでいて、ひとつの作品になっている。こう書くと付き合いきれない代物だと思う人もいるかもだけど、このパラグラフの最初に書いたさわやか系のフレーバーと一応の酸が排気口になっていて、窒息するほどでもない。よくできている。
 
※二日目になると、もう少し酸味が勝ってまろやかな雰囲気が衰えてしまった。とはいえ許容範囲。ボルドー系のなかでも濃いタイプだけど、濃いなりに良いワインだと思う。