北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2570】J.Cacheux et Fils Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge Bec a Vent 2019

 
ドメーヌ・ジャック・カシュー ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ ベック・ア・ヴァン [2020]
※リンク先はヴィンテージが異なっています
 
このワインは、ワインセラーウメムラさんの平格ブルゴーニュ赤セットにしばしば入っている、ジャック・カシューの品。去年には2018年ヴィンテージとの対峙記録がある。今回はヴィンテージ違い、さてどうなっているでしょうか。
 
まず見た目。ブルゴーニュ赤としてはやや濃いかもしれないけれども、光の透過性は高く、蛍光灯にかざすときれいだ。少なくとも見た目はピノ・ノワールっぽい。グラスに注いだ瞬間はもう少し青に近いカラースペクトルだと思っていた。香りは、チョコレートっぽさがあるけれども、それ以上にサクランボめいた果実フレーバーが目立つ。
 
口に運んでみると、第一印象は「コクがかなりしっかりとした赤」。コーヒーやカフェオレみたいなコクがかなり強い。でもそこに乗っかっているのはキュートな果実味。果実の人懐こい甘さによく結びついた酸味が魅力的だ。2018を飲んだ去年と比較して、こちらのほうがピノ・ノワール然とした印象を持つのだけど、それがヴィンテージの違いによるのか、それとも最近ブルゴーニュピノ・ノワールを飲んでいなかったからそう思うのかはわからない。コーヒーのうしろから香料の塊みたいな香りも出てくるし、ときに高めのブランデーみたいな香りがすることもある。バリエーションは豊か。でもちょっと苦いこともある。いやいや、それでも久しぶりに飲む平格ブルゴーニュ赤はうまいワイン。去年の品はリピートじゃなかったけど、これはリピートもアリかもしれない。
 
※ところが翌日、濃くて香料のきいたワインであるのは確かなのだけど、ピノ・ノワールらしさ、かわいらしさがなくなって2018年ヴィンテージに近い雰囲気になってしまった。こういうピノ・ノワールが好きな人もいようけど、自分が追いかけているタイプとはちょっと路線違いではある。