北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2302】Feudo di Santa Tresa Cerasuolo Di Vittoria Organic 2018

チェラスオーロ ディ ヴィットリア オーガニック 2018 フェウド ディ サンタテレサ
 
このワインは、チェラスオーロを名乗っているシチリアワイン、DOCG。シチリアにはDOCGのワインが少なく、それでいてチェラスオーロはイタリアの良質なロゼワインのカテゴリ名。さあ、どんなワインなんだろう?
 
まず抜栓。あれっ?これ色が濃いぞ? 少なくともブルゴーニュピノ・ノワールなんかよりは明確に濃いワインレッドで、ロゼだなんて絶対に言えない。ということは、チェラスオーロって実はロゼじゃなくても構わないってこと? 香りは、梅干し系の酸っぱそうな香りがぷん、と来るぐらいで特異的なものは感じない。
 
口に運ぶと、おお、穏やかな果実味とふっくらとした飲み心地、タンニンはとげとげしくなく、適度な甘味は酸味と一緒に口のなかに広がっていく。なんだか飲み心地の良い赤ワインだぞ? えぐみなどなく、コーヒー系のコクで攻めてくるでもなく、とにかくおおらかな果実味、その膨らみと新鮮さが印象的だ。イタリアの旨安果実系であるモンテプルチアーノ・ダブルッツォたちと比較すると、こちらのほうがボリューム感があり、伸びやか・おおらかな感じがある。同じく安いとはいえないけれども果実系であるドルチェットと比較すると、質の良いドルチェットほど風味のきめの細かさがない反面、質の悪いドルチェットよりも彩りのある飲み心地なので、同価格帯のドルチェットよりは優位といった印象だ。そうか、フェウド・ディ・サンタテレサか、ここはちょっと覚えておいて総当たりしてみようかと思う。
 
※翌日は、昨日ほどのふっくら感はなくなったが、値段に比較して良いネロダヴォラだった。なんというか、付き合いやすいやつだ。つっけんどんなシチリアワインが欲しい人には向いてないかも(そんな人っていったいどれぐらいいるかはさておき)。