北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2437】Ben Glaetzer "Heart&Soil" Smooth Red Blend 2019

 
ハート&ソイル スムース レッド ブレンド 2019
 
このワインはオーストラリアでつくられた赤ワインで、類似したワインには2022年2月に対峙しているけど名前が少し違うしラベルの色があちらが赤でこちらが青。しかもあっちが南アフリカでこちらがオーストラリアとは。品種的にはこちらはカベルネソーヴィニヨンとシラーが主体で、なんと少しだけドルチェットが混じっている。ドルチェットはイタリアはピエモンテ州の土着品種で穏やかな飲み心地なので国際品種と組む際には補助品種もいいところなんじゃないかと想像する。じゃあ、このワインはいったいどういう仕上がりなんだろうか。品種を先に知ってしまうとかえって気になるところだ。
 
まず見た目。意外にも、結構赤茶色っぽい色をしていて、あまり青紫がかっていない。グラスに注ぐと液面がピチピチとしてなんだか良い予感がする。香りは、梅ジャムみたいな甘くて酸っぱそうなチャーミーな香りに、ミント系のすーすーした香りが加わる。新世界のカベルネソーヴィニヨン主体のワインとしてありそうな展開だ。
 
口に運んでみると、びっくりしそうなほど滑らかな口当たりで、タンニンもやさしく、抵抗感なく口に入ってくる。入ってきたあとは落ち着いた飲み心地で紳士的、さっすがカベルネソーヴィニヨンと思いきや、後味にはみずみずしい果実味が、いい塩梅の酸をきかせながら長く残る。これは不思議な赤ワインだ、それともドルチェットの効果のためなんだろうか。カベルネソーヴィニヨンの紳士的で落ち着いた飲み心地とミントの雰囲気に、ちょっとそれだけでは説明不可能ななめらかさとよだれの出そうな甘酸っぱい果実味が加わってラベルに偽りなしなテイストになっている。いやー、こんなワインがあったんですね。コスパの良いおいしいワインとしてはアリだと思う。
 
※翌日。がさつになった! あの抵抗感のなさがなくなって、これはシラー由来か、荒っぽい梅系果実味が吹き荒れている。初日のほうがスムーズ。ただ、二日目は顔つきが違うから少し二日目に残しておくのはアリだと思う。