北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2436】Allegrini Amarone della Valpolicella Classico 2014

 
アレグリーニ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ 2018
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインは、イタリア北東部はヴェネト州でいい値段のワインを作っているアッレグリーニのアマローネ。ヴェネト州のワインにはうまいものがたくさんあると思うのだけど、ネームバリューがついていないのか、フランスワインに比べてぜんぜん値上がりしていない。アッレグリーニなんて名門だと思うけれども、アマローネの価格はほとんど据え置きで同情すると同時に、見せびらかしでなく実践的なワイン道楽ならねらい目だよねとも思う。さあ、久しぶりに飲んでみるぞ。
 
まずは見た目チェック。赤茶色めいた黒々とした見た目で透明度はすごく低い。ちょっと濁ってさえみえる。グラスに注ぐ段階で、もうチョコレートと果実の入り混じった、実にうまそうなにおいが鼻先をよぎっていく。グラスに鼻を近づけてみると、チョコレートより新鮮な果実の香りのほうが優勢、でもよく確かめるとやっぱりチョコレートがいっぱいでこしあんのような気配、動物園の気配も漂う。
 
口に運ぶと、うっわ濃い! とりあえず先日のルイジ・リゲッティのお値打ち品と比較してもっと濃厚で、やっぱり数秒後には苦みとタンニンがわっとやってくる。コーヒーのようなコクもかなりあり、まあやたら濃いワインだ。しかしこいつは初手からチョコレートの香りが強めでどんどん鼻に吹き込んでくるし、短い時間でガチャガチャした初期状態を脱してまとまりはじめた。うんうん、なかなか良い展開だ。長く時間が経つと酸味が立ってきて、ざらざらとした、まさにあんこのような風味を帯びるようになってきた。しかし、そこまでだとも言える。ルイジ・リゲッティの品と隣り合わせで飲めば、こちらのほうがきめの細かいさまがわかるのかもしれない。でも、単体で飲んだとき、そこまでの値打ちがこれにあるのか、初日の段階ではわからない。
 
※翌日。果実味がものすごく充実して、後味がながーくなった。鉄っぽい風味、森のような風味も二日目のほうがずっと立派で、壮大なスケール感が伴うようになった。こうなるとルイジ・リゲッティの品より間違いなく良い。これはデキャンタしたほうが良かったやつだ。初日の品質だったらわざわざ買うほどでもないと思ったけど、二日目の姿はまったくそうではない。以前、よそのアマローネであるヴァイオ・アルマロンも抜栓直後にまったくやる気を出してくれていなかったことを思うに、格上アマローネは飲むタイミングをちゃんと考えてやるよう、気を付けなければならないようだ。