北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2544】Mandrarossa Grecanico Dorato 2021

 
セッテソリ マンドラロッサ グレカニコ
 
このワインは、よくわからないシチリアのメーカーの白ワイン、品種はシチリア土着? だったとおぼしきグレカニコ。この品種のワインはほとんど飲んでない。日本的夕食とあわせてやってみることに。
 
まず見た目。びっくりするほど黄金色をしていて、見た目だけなら高級な白ワインじゃないかしらと思ってしまいそう。香りは、フルーツポンチの缶詰の液みたいな、あまくて、ちょっとトロピカルで、ラムネを連想させる炭酸感を伴ったやつががつんと来る。ソーヴィニヨンブランにありそうなパパイヤ・桃系の香りはここには感じられない。
 
口に運んでみると、なんとも猛烈に酸っぱい! この酸っぱさから、つい酢を連想してしまう。苦みもあるので柑橘類っぽくもあるかもだけど、ちょっとこれは酢が全面に出すぎじゃないですか。ワインのボディはピノ・グリのように豊満で、けれども酸の強さのおかげで腰がふらついている印象はない。で、それと酢のおかげか、このワインのフルーツみが次第にびわのような印象を強めていくのはなかなか気持ち良い。びわ、つまり甘くて淡くてちょっと肉厚な旨味に加えて、口をゆすぐような瑞々しさが伴っているのはこのワインの面白いところ。以前にこのワインログでグレカニコを飲んだ時には苦みが特徴的だと書いていたけれども、実際、このワインはそれなり苦い。でもそこに酸味と果実味が加わってびわっぽいバランスが形成されていてなかなか良い塩梅になってくれた。
 
※翌日はびわの強さ、苦みの強さが少しひっこんで普通に近い飲み口になった。一般受けするのはたぶん二日目、でもユニークさがあって面白いのは一日目。