北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2508】Planeta "la Segreta" Il Rosso 2020

 
【6本〜送料無料】プラネタ ラ セグレタ ロッソ 2020
 
このワインは、シチリアでは有名どころであるプラネタが作っている赤ワイン、そのベーシック品である「ラ・セグレタ」。プラネタは昔から値が張ったけれど、正直近年は低迷していて、他のイタリアワインたちをよそに値上がりしていない。今回、久しぶりにその赤ワインが手に入ったのでいただいてみることにした。
 
まず見た目。レンガ色にも青紫色にも偏らない、透明度も普通の赤ワインだ。香りは、梅系お線香がまずツンときて、ネロ・ダヴォラ種でできているんだろうと想像させる。そこに杉の木のような爽やかなニュアンスが混じっていて、国際品種の混合かなと思ったり。あとでサイトで確認してみよう。
 
口をつけると、ネロ・ダヴォラでゴリ押しってほど梅梅していない。飲み心地は穏やかで墨汁っぽいニュアンスがあり、杉の木エッセンスも相まってカベルネソーヴィニヨンみがある。長く続く梅系の酸味があり、苦みをかなり伴っているのがこいつの特徴。タンニンもけっこう立っているが、これはワインを冷やし過ぎたからかもしれない。トマトをそのままかじったようなニュアンスがある。甘味は控えめ、酸味と苦みのおかげで軟派な感じがしない。なんだ、悪くないぞこいつは。
 
輸入業者のサイトでセパージュを確認すると、ネロ・ダヴォラ50%、そこにメルローとシラーとカベルネフランを重ねているとのこと。あれっカベルネソーヴィニヨンは入ってないんだ。トマトをかじったニュアンスはメルローカベルネフランの合わさった結果なのかもしれない。輸入業者のサイトに書かれているとおりの豪華な風味かといったらそこまでじゃないけど、まあまあ当たっていると思うしデイリーワインとしてはぜんぜん合格。甘めのニュアンスが欲しい場面にはお勧めできないけど、辛口のきりっとした赤ワインが欲しい時にはコスパの良い選択じゃないかと思う。
 
※翌日。梅っぽさ、それと墨汁っぽさがより印象的になり、血と肉々しい風味も強くなり、翌日のほうが立派だ。ステーキを焼くことになったので、そのソースに使って一緒にいただいたが、当然問題ない。ネロ・ダヴォラと国際品種の合体という意味ではシチリア版スーパータスカン、いやスーパーシチリアとでもいえばいいんだろうか。こういうワインはプラネタが得意としているものなので、もっと上位と対峙してみたさはある。