北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1657】Cavalierino "Sanlor" Sanginovese 2009

 
サンラー (オーガニック) 750ml(カヴァリエリーノ)
 
 このワインは、馬の絵が描かれているお手頃トスカーナのメーカーが作っているもの。馬の絵が特徴的だけど、色んな色のやつがいて、この青色は初めて。「Sanlor」って何のことかわからなかったけれども、ボトルが届いてみると「Sangiovese」と書いてある。サンジョベーゼってことは、品種的にはキアンティとかブルネッロの系譜ってことか。
 
 まず、コルク。コルクの裏がすごくきれいな紫色になっている。だいたいのワインは紫色のコルクなんだけど、こいつは値段の割に美しさが凄い。肝心のワインは、少し赤レンガ色がかったところのある不透明なやつで、少し時間の経ったサンジョベーゼ種のワインとしておかしくない。
 
 香りは、ヴァイオレット-スミレ系と例えたくなるような、この品種のいいワインにありがちな匂いがふんわりとする。あとはザラメ糖みたいな香りも。あと、このボトルがいけないんだろうけれど、少しコルクの匂いがする。
 
 口に運んでみると、予想以上の酸の強さで驚いた。アタックの第一声は「酸」。その後から、少しバター&コーヒー風味も帯びた、コクたっぷりの赤ワインの風味がやってくる。カベルネメルローなんかに比べると、素の果実らしさが炸裂している感があり、この品種の「らしさ」はあるように思う。飲み進めるにつれて、より素の果実らしさが明確になり、単純だけど楽しいワインに。価格や品種を考えると、この路線も悪くないと思った。
 
 ※二日目。果実らしさは残っているけれども僅かに生臭くなった。それと、昨日はあったヴァイオレット系の風味が吹き飛んでキアンティ系らしさが損なわれた。寂しい。