北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【1845】Tenute Rossetti Rosso Toscana (N.V.)

 
ロッソ トスカーナ NV テヌーテ ロセッティ社 (ファルネーゼ社によるトスカーナワイン)
 
 このワインは、アブルッツォ州大手・ファルネーゼトスカーナ州でつくっているよくわからないワイン。階級がIGT(またはIGP)ってことは良く言えば伝統に縛られない、悪く言えばなんでもアリな新参者ってことなんだろう。品種はサンジョベーゼにメルローを混ぜているとか。確かに伝統的なワインではなさそう。
 
 まず見た目。赤黒く、いくらか茶色がかった赤ワイン、透明度はあまり高くなさそう。香りは、スミレ系というかキアンティ系というか、そういうトスカーナ赤ワインらしいやつがしっかりと香ってくる。とりあえず、葡萄酒といわれて不思議ではない雰囲気で、なんだかうまそうだ。
 
 口に含んでみると、第一印象はメルロー!だ!カベルネソーヴィニヨンとメルローの区別はときに間違えやすいけれども、これはそういう国際品種の舌ざわりだ!それでいて、後味は、じゅくじゅくの葡萄果実でほんのりスミレ系というか、イタリア赤ワイン、キアンティ系ぶどう品種サンジョベーゼにありがちな風味に変わっていく。メルローの舌ざわりの良さと分厚さに、サンジョベーゼっぽい後味、キメラという感じがする。両方の品種の目立つところが目立っている感じがする。タンニンはまずまずしっかりしている。最初のうちは暗い飲み心地だと感じていたけれども、慣れてくるにしたがって、明るく果実味のはちきれそうなサンジョベーゼ節になってきてなかなか侮れない。価格帯を考えると、うまい落としどころにもっていっている。
 
 ※二日目。昨日に比べると非常におおらかで明るく喉ごしの良い、安イタリア赤ワインらしい姿になってかえって良くなった。トマトパスタとの相性はさすが。飲み心地がおだやかで、森の苔みたいな香りもほんのり漂っている。デイリーワインはこういうので十分。