北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【0814】Luce della Vite "Luce" 1999

 
ルーチェ ※ヴィンテージは2008
 
 で、次。牛肉と一緒のブルゴーニュの後に、ちまちまとパンをつまみながら呑むなら何がいいのか?ここで、色々と迷ったり考えたりした挙げ句、辿り着いたのは……ルーチェでした。ルーチェ。呑みやすい明るいワインというイメージだから酔っ払っててもきっと美味いでしょう。
 
 ところが、蓋をあけてみると、不透明でもの凄い濃さの液体がドロドロと出てきた。やばい、これはガチンコ系なのでは。匂いをかぐと、干しぶどうの方面に近いような赤ワイン臭がして、酔っているせいか、トスカーナにありそうなスミレ臭はあまりしない。でもごっつい匂いだ。
 
 口に入れてみると、タンニンがびっしりというかビシッと来て、全然元気、全然開けっぴろげじゃない。で、果実味がかなり濃厚で、タバコの匂いや埃っぽさの匂いも混じっていて、かと思えば腐葉土や枯れ草を思わせるような匂いも。リラックスさせてくれません。「凄いワインだけど、今はお呼びじゃないんですよ」と言いたくなるけれども、ワインはテーブルの上でふんぞり返っている。ボルドーみたいなところがあるけれども、この果実味のしっかりと主張してくる感じと、余韻の明るさはちょっとイタリア風なのかもしれない。最初は派手な格好をした大男みたいなワインでびびったけれど、なんだかだんだん仲良くなってくるような。それでいて香りは落ち着かないひとですね。全部呑みきれなかったので、また再戦。
 
※翌日、びっくりするほど茶色くなっていた。匂いをかぐと、チョコレートケーキのような匂いが主体となっていて、イチゴジャムもぶっかけたような。タンニンは依然としてしっかりして、大柄だけれど集中力がある。キノコの匂いもしてきた。今日もなかなか凄いワインだった。