クロ・ビュザオ メルロー
※リンク先のヴィンテージは、違っているかもしれません
このワインは、以前に素朴でヨーグルトっぽいピノ・ノワールを味わったことのあるルーマニアのメーカーが作ったもの。今回の品種はメルロー、果たしてどんなワインやら。
まず見た目。不透明ではないけれども、深くて黒っぽい色をしていて、最近よく飲んでいたピノ・ノワール系とはやっぱり濃さが違う。きわめて普通の赤ワインカラー。香りは、なんとヨーグルトが宿っている! どうも、ルーマニアのこのメーカーのワインには、酵母か何かの関係でヨーグルト風味が宿っているようだ。その奥から、カベルネソーヴィニオンから杉や檜系の香りを抜いたような香りが漂ってくる。あと、土の匂いもする。野良臭いが、悪く無い。
口に含んでみると、すごくぎとぎととしたタンニン、それからヴァイオレット(ただしキアンティクラシコのあの感じとはまたちょっと違うような気がする)。ヨーグルト風味はそれほど目立たず、それより、とにかくきついタンニンと、ヴァイオレット一色と言いたくなるような赤ワインの風味、あとは果実味が非常に強くてフルーティーだということに気づく。1000円台の安ボルドーに比べると、穏やかさや節制のきいたところが無くて、かわりに果実味で押すような。ただ、木や樽の香りで押しがちな、新世界の安ワインとも趣が違う。既知のワインだと、フランスの南部あたりでつくられて安く売られていそうな雰囲気だ。
※二日目は、風味がかなり落ちてしまった。ヴァイオレットとヨーグルトが足りなくなっちゃったのだ。