北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

ワインブログを始めると、ワインがわかるようになり感覚も鋭くなる

はてなブログ今週のお題:『ブログ初心者に贈る言葉』 というのがあったので、今日はワインブログについて雑談をしてみます。
 
 

 

【もくじ】

 
 
趣味のためにブログを書く人はたくさんいますが、私も十年ほど前からワインブログを書くようになりました。
 
で、実際に書いてみるとワインのことがどんどんわかるようになって嗅覚や味覚も鋭くなったので、「ワイン好きな人はワインブログ書こうよ!」とおすすめしてみる次第です。
 
 
 

1.ワインの写真を撮ろう

 

 
ワインはバリエーションの豊かな飲み物で、味や香りや色彩がどれも違っています。ただ、その違いがわかるようになるのはちょっと大変で、アルコールが入っていい気分になっていると「あれば美味かったなぁ……」以上のことが思い出せなくなります。
 
これでは、何本ワインを飲んでも「美味かったなぁ……」から先に進めません。
 
でも、ワインのボトルの写真を撮っておいて、ついでに感想を一文字ぐらい添えておくと、「あの時美味かったワインはこれだ!」という記録が残ります。
 
記録が残るということは、記憶に残るということでもあります。
 
写真を撮って一行文章を添えるだけで、自分が飲んだワインのことが格段に記憶に残るのです。
 
また、ブログに残した記録のおかげで、美味しかったワインについて後で調べて買うことだってできます。
 
まず、写真を撮って、一行だけ文章を添える
 
これだけで、ワインのことがかなりわかるようになるはずです。とりわけ、自分が好きなワイン、自分が愛着を持っているワインをはっきり意識するようになるでしょう。
 
日本酒やビール、ラーメンなんかでもたぶん同じ。ブログを書くと食道楽が変わるのではないでしょうか。
 
 

2.欲張りな人は味や香りを書きとめよう

 

 
でもって、もっと欲張りな人はワインの味や香りを書きとめてみると、ますますワインのことがわかるようになります。
 
どんな色のワインなのか。
どんな香りが漂ってくるのか。
口に入れたらどんな味がするのか。
 
たとえばキイチゴ
それともイチゴミルク?
それともチョコレート?
スパークリングワインにレモンやすだちの雰囲気を感じたことはありませんか?
渋くてしようがない赤ワインもあれば、あまり渋くなかった赤ワインもありませんか?
 
そうやって色や香りや味のことをブログに書き残しておくと、ますますワインの記録が残り、と同時にますますワインの記憶も強化されていきます。
 
20本、30本と回を重ねていくと、白ワイン/赤ワインそれぞれにいろんなバリエーションがあるさまがおのずと見えてきて、「自分の好みのタイプ」もだんだんクッキリしてくるのではないかと思います。
 
どんどん好きなワインを見つけて、どんどん記録していきましょう。
 
 

3.ワインブログを書いて得られたボーナス効果

 

 
私はワインのことをブログに書いているうちに、いくつかの、想定外なボーナス効果を獲得しました。
 
ひとつは、ワインを真面目に飲むようになったこと。
 
なんやかんや言ってもワインはアルコール。
ぼんやり飲んでいるとたちまち酔っぱらってしまいます。
 
でも、「ワインのことをブログに書く」と思うようになると、色・香り・味を憶えていようと頑張るようになります。ワインを飲む行為がただの酔っ払いではなく、ワインを理解・検証するためのチャレンジに変わるのです。真面目に飲む」と言って抵抗感があるなら「ワインと真剣に向き合うようになる」と言い換えてもいいかもしれません。少なくとも、ストロングゼロをがぶ飲みするようなワインの飲み方にはならないはずです。
 
 
もうひとつは、味覚や嗅覚が鋭くなったこと。
 
「このワインは梅っぽい匂いだな」「このワインは蜂蜜クッキーの香りがする!」なんてことを続けていると、おのずと味覚や嗅覚が研ぎ澄まされていきます。私の場合、ワインブログを書くようになってから、ワインだけでなく、自然界のいろいろな味や匂いに対しても敏感になりました。
 
バラやアヤメやスイカズラの芳香、雨上がりのアスファルトのしっとりとした香り、有機化合物のケミカルで個性的な匂い、などなどを噛みしめるように嗅ぐようになり、食べ物もしっかり味わって食べるようになりました。
 
ワインブログを書くようになってから、味覚と嗅覚の感度がだいぶ向上したように思われるのです。
 
 
みっつめに、語彙力が豊かになったこと。
 
ワインの味や香りを言語化するのはちょっと難しく、ブログに書く際には「どう書けばいいのかな」と頭をひねることになります。
 
一応、ワインスクールの世界では「このワインのこの香りは、こういう言葉で表現するのが共通ルール」みたいなものがありますが、素人はそんな共通ルールを知っておく必要はありません。
 
それでも、自分が感じた体験を自分の言葉で書き残すためにも言葉が必要になるので、うんうん考えることになります。
 
たとえば私の場合、「大理石の床に蜂蜜壺をひっくり返したような」とか「パイナップルの缶詰の液体みたいな」といった、自分専用の表現をワインブログで使いますが、そうやって自分専用の表現を探しているうちに、語彙力が増えたり、言い回しが豊かになったりした部分があります。
 
もちろんこれはワインブログに限ったものではなく、日本酒ブログでも、アニメブログでも、登山ブログでも同じことでしょうけど。
 
ブログを書くことによって、趣味がより深まって、文章も豊かになる──このあたりが趣味ブログの醍醐味じゃないかなぁ……と思います。
 
 

4.読む人が少なくても得るものは大きい

 

 
 
ですから私は、これからワインブログやその他の趣味ブログを書き始める人には「好きな趣味のことをブログに書いているだけで、きっと得るものがある」と言ってみたいです。
 
このワインブログは10年ぐらい続けていますが、PVはまったく増えていません。
 
それでも、このワインブログのおかげで私のワイン趣味は大きく変わり、私の味覚や嗅覚、食生活も変わりました。
 
「たくさんの人に読んでもらわなければならない」なんて義務は趣味のブログにはありません。
 
ワインでもなんでもいいですが、趣味を深めるためにブログを書いてみてはいかがでしょうか。