北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2291】Capitain Gagnerot Ladoix 2018

 
[2018] ラドワ ルージュ 750mlキャピタン ガニュロ
 
このワインは、2022年2月に飲んだことのある、知らないメーカーが作ったラドワの村名格。価格から考えられる以上のおいしさだったので、今回、これに再度挑んでみることにした。
 
まず見た目。ブルゴーニュ赤としては少し暗めかもしれない。それでも他品種の赤ワインに比べれば透明感は高い。香りは梅干しの詰まった壺みたいな香りに加えて、むせかえるほどの森の切り株フレーバー。でもって少しマッシュルームの気配を伴っており、まさに腐った切り株のようだ。いいぞいいぞ!
 
口をつけると、タンニンほどほどで後味の酸味が長く続く、あまり派手じゃないワイン。今回はなぜか鉄っぽいニュアンスが強く感じられ、ちょっときつく感じられる。前回は、初手から口当たり滑らかだったのに対し、これは馴染んでくるのに時間がかかり、初手ほどの口当たりには最後まで至らなかった(体調のせい?前後に飲んだワインのせい?それともボトル差?)。慣れてくると、ふっくらとした果実味と適度に刺激的なタンニン(そう、このタンニンにはスパイシーなところと森の下草と溶け合っているところがある)が感じられ、飲み心地は基本的にだいぶ良くなる。比較的最近で似たワインを思い出すとすると、フェヴレのメルキュレが連想され、あのワインも優れていたが、そちらと比較すると、こちらのほうが森の収穫物感が高く、今回は化粧箱よりもマッシュルーム感があり、あちらのほうが一日目の体裁に洗練が感じられると感じた。まだ一本ストックがあるので、どこかでリトライ予定。
 
※二日目。飲み心地が昨日よりもまろやかになったかもしれない。このまろやかさ、よく噛んで味わうとざらつき、たぶんタンニンのざらつき由来なんじゃないか? まあでも滅茶苦茶良いワインではないし、ちょっと洗練が足りない感があるけれどもこれはこれでおいしいワインだ、高みを望まず、おいしければ構わない日は、こういうワインがなんともありがたい。