このワインは、ヴェリタスさんで安売りされていたという、ふざけた理由で購入した見知らぬドイツ産リースリング。果たして、どんな品物だろうか。
スクリューキャップを回してまずはグラスへ。リースリング用グラスに注ぐと、やや緑色がかった、辛口リースリングとしてはありそうな色合いをしている。とってもオイリーさを伴った、台所洗剤みたいな芳香がグラスいっぱいに広がっている。
口に運ぶと、うわあ強烈に酸っぱい! アルザスのリースリングでときどき酸味の強いやつに出会うけれども、こいつは冗談抜きで酸っぱく、苦みも非常にしっかりしている。しかし良くないところもある:ほんの僅か、酢酸を連想させるニュアンスが酸味に宿っているのだ。こういうのは飲み進めると気にならなくなるし、香りにそのような気配は皆無なのだけど、これは私には雑味と感じられる(そして酢酸っぽさを個性と呼ぶのもあんまり乗り気じゃない)。とはいえ、香りはオイリーさの隙間から南国のフルーツみたいな香りも漂ってきて、香りはかなり面白い。