北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2491】M.Chapoutier Pays d'Oc 2021

 
M.シャプティエ ペイ ドック ブラン
※リンク先は現行ヴィンテージと思われます
 
このワインは、ペイドック、お気楽規格の白ワイン。作り手はローヌの大手、シャプティエ。以前、ヴェルメンティーノでハズレをひいたので今回このボトルはカルボナーラの素材として抜栓され、しばらく飲んだら料理用に回す運命となった。あまり期待しないでの抜栓。
 
色は白っぽいけど、少し麦わら色っぽさを帯びているかもしれない。でも、白ワインとしては比較的ありがちな色合いではある。香りは、台所洗剤みたいなフローラルな香りで、柑橘系台所洗剤寄りではない。以外にも白パンのようなあまい香りもある。この段階ではえらくうまそうなワインに感じられる。いや、今回、お手軽ブルゴーニュグラスを使っているから、そのせいでシャルドネ寄りの香りに引っ張られているのかもしれない。
 
口に運んでみると、まず苦みが広がった。辛口リースリングみたいな苦み、それかヴィオニエあたりにありそうなやつだ。ワインは豊満で、幸いにも酸味がけっこう存在し、それにワインの構成として支えられている感じだ。謹厳な感じはなく、あけっぴろげな庶民的酸味&果実味。それと時々、刺すような植物の茎フレーバーが鼻につくのが弱点といえば弱点。でもペイドックだもんね。でもって、以前のヴェルメンティーノに比べれば断然まとも。
 
さあ、このワインはどんな品種構成なんだろうか。シャルドネヴィオニエを混ぜたぐらいだろうか。で、覗いてみてびっくりした!なんとこいつ、ヴェルメンティーノ75%、テレ25%とある。ええっ? じゃあ同じヴェルメンティーノのでも、先日飲んだよりずっとこれが良いのは、テレ25%が効いているんだろうか? 確かに、ヴェルメンティーノなら苦みと酸味の合体はわかる。じゃあ、この白パンみたいな香りと豊満さはなんだろう? どうあれ、このワインはあのダメなヴェルメンティーノよりよほど酸があって、白ワインとしてまとも且つ飲み心地の良さを持っている。イタリア産とは趣が異なるけど、これは良い品。