北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2431】M. Chapoutier "Marius" Blanc Vermentino 2021

 
シャプティエ 「マリウス」 ヴェルメンティーノ 現行
 
このワインはローヌ地方のシャプティエがつくっているヴェルメンティーノ。ヴェルメンティーノといえば、リグーリア州サルディニア島、あとは時々トスカーナ州といったある程度海沿いの地域を連想するのだけど、これはローヌ産。いったいどんな雰囲気に仕上がっているのか興味をおぼえ、買ってきてみた。キンキンに冷やしていただいてみる。
 
まず見た目。薄くて少し緑色がかっているかも。これはヴェルメンティーノという品種と矛盾しない。香りは台所洗剤系ですっきりとしている。そのなかでもレモンやライムを連想させるタイプのやつだ。しかしサルディニア産のそれに比べ、スカッとした炭酸系のニュアンスはこのワインからは感じられない。
 
口に含むと、なんとも爽やかなライムの香りが駆け抜ける。そして潤いがあって少しふくよかだ。ピノ・グリなどに通じるふっくら加減がある。しかしこのワイン、僅かにえぐみがあり酸味がちょっと弱く、ヴェルメンティーノとしては腰がふらふらしている。風味もかなり薄い。これらを総合すると、イタリアの飯屋で出てくるハウスワインの白ワインのようだ。価格帯からいって決して駄目なワインとは言わないけれども、ヴェルメンティーノとしては並品で、日本に輸入されているイタリア産のヴェルメンティーノ、特にサルディニア産のほうが優れていると思う。
 
※翌日。おがくずみたいな変な風味が宿ってきて雑い。そしてかるっかるだ。ハウスワインを忠実に再現しすぎ。