北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2502】Domaine Francois Carillon Bourgogne Pinot Noir 2019

 
フランソワ・カリヨン ブルゴーニュ ルージュ 現行
 
このワインは、高騰著しいブルゴーニュワインのなかでも白で急激に値上がりしているフランソワ・カリヨンの赤ワイン。先日、セラーで被災したピュリニーモンラッシェ一級も素晴らしいできばえだった。が、白の値上がりが著しく赤が比較的手ごろなので今回は赤で。白ワインの作り手がつくる赤ワインは、割といけていることが多いと思う。
 
まず色。あまり濃くなりすぎず、ルビー色のいい塩梅に輝いている。これはうれしい兆候。いまどきのブルゴーニュ赤にありがちなお化粧みたいな甘くてやわらかいにおいに、赤系果実のライトな甘い香り。米屋みたいな香りもする。
 
口に運んでみると、ここに革みたいなニュアンスがあったことがわかる。タンニンと苦みがあるけれど、アセロラ系の甘くてちょっと淡い果実味がまたうまい。苦みに比べて酸味がやや弱いかもだけど、それでも飲み心地はとても良い。ケシの実のいっぱい乗ったソーセージのパイと一緒にやると、ミルキーで柔らかな飲み物として付き合ってくれる。飲み進めるうちに、アセロラの甘みと苦みがうまい具合に重なりあい、引き続きミルキーな口当たりも相まって楽しいワインとなった。僅かに樽臭さが鼻についた瞬間もあったけど、減点はしないでおこう。平格ブルゴーニュ赤として十分満足のいくワイン。
 
※翌日。ミルキーな軟らかさは少し退いたけど、そのぶん少し雄々しい雰囲気になった。とはいえ付き合いやすい赤でスルスル飲める。このドメーヌの赤は一定程度の信頼は持てるとみることにした。