北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2563】Lincoln Estate shiraz 2020

 
リンカーン エステート シラーズ
※リンク先は現行ヴィンテージと思われます
 
色合いは意外に茶色っぽくて、やや透明度が低い。光の透過性の低い、濃いワインだけどシラーってこんなに茶色~オレンジ色がかっていたっけ? とびっくりする。香りは杉とプラム香がばりばりと。甘やかな香りもある。これだけだと、カベルネソーヴィニヨンと区別ができるかまったく自信がない。
 
口をつけると、口のなかいっぱいにおおらかな果実味、じゃぶじゃぶフレッシュな果実味が広がった。典型的な安ボルドーとイコールではないけれども、思ったよりも口当たりが滑らかで、落ち着いた風情がある。もっとバリバリに果実豊満なシラーってあるよねと思うのだけど、このワイン、存外そういうはみ出しをせずに型にはまったところがある。でも果実味の隙間からザラメ糖みたいな甘い香りがぶわっと吹き上がってきて、こういうところはボルドーっぽくないかもしれない。そもそもこれ、シラー、それも、オーストラリア産のシラーズなんだし。果実は黒系果実を強く連想させるやつですね。慣れるにつれて、だんだん果実味のパワーと酸味が力強さを増してきて美味くなってきた。お値段を考えればなかなかお買い得&おいしいワイン、優れモノだ。
 
※翌日はもう少し普通のワインになった。初日のほうがパワフルで「らしい」感じかも。ただ、これだけ濃いと一日で飲むのはほとんど不可能。