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このワイン、ドイツはプファルツ地方でつくられたリースリングとあるけれども、ボトルが貧相で価格もすごく安い、まったく期待できないワイン。ただ好材料として、このワインを商っているのは安くて内実のあるワインを割と商っている西友だったということ。西友なら、ひょっとしたらまあまあのワインを提供してくれるかもしれない……。
グラスに注いでみると、色白なワインで気泡が少し混じっている。なかなか、安ワインな外観ではある。香りは、意外にグリーンなリースリングっぽいフレーバーがあってたのしげ。いいかもしれない。
口に運んでみると、意外に甘酸っぱい!ドイツワインの甘さ度数的にいえばカビネットクラスの甘さがあり、リースリングにあって欲しい爽やかな酸味と苦みがある。ただ、酸味は少し控えめでキリリとしたワインとは言えない。こういうのは温度が下がったらおいしくなくなるワインだと思うので、キンキンに冷やしながらいただいた。いくらか飲んだ後、料理用にまわしました。
【1887】Chandon Brut (N.V.)
シャンドン ブリュット NV
このワインは、モエ・エ・シャンドン社がオーストラリアでつくっているスパークリングワイン。こいつ、かなりシャンパンもどきというかよくできているので、値段のわりに品質のいい泡、というイメージがある。今回はうきうきワインの玉手箱での購入。
まず見た目。まあ普通にシャンパンゴールド。やや薄めかもしれないけれども輝きのあるカラーで雰囲気はある。泡がゆっくりとたちのぼる姿もいい。香りは、初手では焼き林檎のような、続いてメレンゲとハッカのような香りがして、ちょっとすがすがしい路線に。もっと漬け物っぽい香りがするかと思いきや、初手では漬け物は来ない。
口に含んでみると、焼き林檎っぽいフレーバーがふんわりと漂い、そこからふくよかな果実味、そして後味にはなかなかきれいな酸が残る。後味まで焼き林檎が伴うためか、円満なフィニッシュといいますか、飲み物としてとても完成度が高い。苦みとほんの僅かな金属感があり、安スパークリングワインにありがちな弛緩した味わいに堕ちてしまうところもなし。
【1886】Roc Gris Cotes du Roussillon Villages Tautavel 2015
赤:ロック・グリ[2015] コート・ド・ルーション ヴィラージュ トータヴェル
このワインは、セットものに入っていたフランス南(西?)部産の赤ワイン。なんでもパーカーポイントか何かで高得点だったのだとか。品種とか細かいことはよくわからないので、とりあえずボルドーグラスに注いでやってみることにした。
まず色あい。ちょっとあんこに近いようなカラースペクトルのワインで、あまり透明度は高くない。香りは、とにかくアルコール臭がきつくて度数の高さを連想させる。その揮発性の高さの奥から、おずおずとお線香系の香りが立ち上ってくるけれども、まずアルコールっぽい。度数を確認したら14.5%もあるという。どうりで。
口をつけると、濃厚な果実味、そしてのどを焼くような強烈なアルコール。ただアルコールのパンチ力があるのでなく、果実味が(コクがある)というより太く感じられる。まるでのどの奥にアルコールとぶっとい果実成分の固まりみたいなのを押し付けられるかのようだ。ボルドーの安ワインのようでもなく、グルナッシュ系のようでもなく、もちろんブルゴーニュのピノやガメイのようでもなく。濃い葡萄酒まっしぐら。
【1885】Trimbach Riesling 2017
トリンバック アルザス リースリング 2017
夏にはアルザスの白ワイン。ということで久しぶりに大手メーカー・トリンバックのリースリングをいただいてみることにした。
まず色は、ほんの僅かに緑色がかった、余り濃くない白ワイン系。香りは清楚な植物系だけどあまりはっきりしない。
口に入れると、びっくり仰天するほど酸っぱい!なにこれ、リースリングってこんなに酸が強かったっけ?さわやかな飲み心地には違いないけれども、ちょっと信じられないほど酸っぱい。体調の影響もあるかもだけど、これだけ酸っぱいと、リースリング種らしさを確認するいとまが無いというか、あまりの酸っぱさに頭がきんきんしてくるようだ。前回の2014に比べると、より細身でストイックなワインになってしまっていると思う。個人的には酸っぱいワインは疲労回復にいいようには思うけど、こいつはやりすぎ。どうしたトリンバック。それともこのボトルがたまたまそういうコンディションってこと?
※翌日になると、リースリングらしい植物がかった苦み成分が感じられるようになった。が、やはり酸っぱすぎる。
【1884】Kumala Cabernet Sauvignon Shiraz 2017
クマラ カベルネソーヴィニョン シラーズ
このワインは、南アフリカでお買い得な安ワインをつくっているクマラの赤ワイン。このカベルネソーヴィニヨン&シラーズがお気に入りのワインで過去に何度かいただいていて、前回は二年ほど前に一度あたっている。果たして今回はどんな感じか。
まず見た目。暗いワインレッドながら透明度はそれなりあって、グラスの向こう側を見通すことができる。香りは、マジックのインキーなにおいに濃いベリー系ジャムのようなものすごい果実フレーバー。甘くて重い匂いがグラスをみたしている。
口をつけると、香りにふさわしいマジックっぽい石油製品な香りが口のなかにわーっと入ってきた。で、濃いジャムのような、ブラックベリー系の果実味が口のなかにじゅくじゅくと広がる。カベルネ・シラーズという品種のわりにはタンニンはひどくなくて、濃くはあるけれども赤ワインが苦手な人でも比較的飲みやすいかもしれない。あとこのワイン、果実味由来の甘味だけでなく、酸も意外にちゃんとしていて後味までキューッと酸っぱさが残るのも良い。よくできた安赤ワインだと思う。
※翌日。マジックっぽい石油製品っぽさがいくらか退いて、飲みやすいバランスに落ち着いた。やはりデイリーワインとしてはよくできていると思う。
【1883】Galilee Galilaa Golan Heights Winery "Yarden" Chardonnay 2016
ゴランハイツワイナリー ヤルデン シャルドネ
久しぶりに、ノーマルバージョンのヤルデンを飲んでみることにした。価格を考えるなら、これぐらいのラインがやっぱり手を伸ばしやすい。
でもって、グラスに注ぐとやけに黄金色に輝いている。シャルドネのなかでは黄金色度が高いほう。この、ヤルデンでは一番安いやつでここまで濃かったっけ?香りは、石灰岩を帯びた酸味がツーンと香り立って、そこからクッキーや蜂蜜がやってくる感じ。
口に運ぶと、クッキーとバター、あと温度がちょっと高めのせいかメロンみたいな南国系シャルドネの風味も混じっている。とりあえず、濃いシャルドネ感がぎゅうぎゅう詰めになっている。で、やがて香りたってくるピーナッツ。いいねピーナッツ。シャルドネは酸っぱさで押すのもいいけど、こういうナッツな方面も香ばしくて悪いもんじゃない。
※翌日。少しワインが冷えていた&空気を吸って時間がたったためか、酸味が少し勝ってバランスのとれた構成になった。こちらのほうが好みというか、よくできたブルゴーニュのシャルドネみたいな雰囲気に近付いた。とても、おいしいです。