北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2143】Minini "Terre Avare" Primitivo di Manduria 2016

 
ミニーニ テッレ アヴァーレ ネロ ディ トロイア IGT プーリア 2018
※リンク先はヴィンテージが異なります
 
このワインはイタリア南部でつくられたプリミティーボ種のワイン。この品種はカリフォルニアでいえばジンファンデルで、大当たりは珍しいかわりに大外れも少ないと記憶している。アルコール度数は14%と高め。
 
まずグラスにうつすと非常に透明度の低い、赤茶けた黒っぽいワインが登場。ボルドーのワインや新世界のワインと比べても黒々している度合いが高い。香りを確かめると、甘くてふんわりした、いかにもフレンドリーな香りが漂ってくる。その奥に、梅系線香の香りが僅かに感じられるけれど、相対的には目立たない。
 
口に運ぶと、ほっこりとした甘みと僅かに爽やかさを伴った酸味が口腔をまっすぐに降りてくる。ほっこりと甘いのだけど、だからといって酸味が弱いわけではなく、爽やかさを伴った酸味がかなり強い。ここでもボルドーの赤ワインとは趣が違っていて、とてもフレッシュで、なんというかピチピチ弾けるような元気さがある。そのぶん抑制をきかせた落ち着きみたいなものはなく、活きの良さが身上のワインという感じ。イタリア産のお手頃赤ワインとしてはよくできているけど、酸味がそこそこ強いのでプリミティーボやジンファンデルに酸味の少なさを期待する人には向かない。酸味があること、食事と一緒にやることを身上とするならこれはいいと思う。
 
※二日目。二日目はもっとほっこりと果実の甘味の強いワインになり、プリミティーボらしい雰囲気になった。ただ、これは短所というより長所というべきだけど鉄っぽさや雄々しさがせりあがっていて、いわゆる男性的な雰囲気にもなってきた。
 
※三日目。豊かな果実味とますます強まる雄々しさにびっくり。香りも、森の下草みたいな雰囲気になっている。いわゆる高級ワインのような立派さはないけれども、工業製品ではなく農産品であることを強く意識させる展開。これはいい感じだ。