北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2267】Caves de Bailly Brut de Charvis Methode Traditionnelle (N.V.)

 
ブリュット ド シャルヴィ カーヴ ド バイイ フランスメトード トラディショナル
 
このワインは、ヴァン・ムスー規格にあたるブルゴーニュ北部、シャブリ近郊でつくられているスパークリングワイン。ヴァン・ムスーはフランスのスパークリングワインのなかでは一番下、ハウスワイン的存在なので、こいつには軽くて飲みやすいつくりを期待したいところ。
  
まず見た目。けっこう黄金色をしているというか、黄色っぽくて感心。ちょっと大粒の泡がごうごうと、勢いよく立ち上っている。泡の上昇速度はさすがに早い。香りは、少しひねた爽やかさというか、雑味が鼻先をよぎってしまった。うーん、いまいち。飲んでみたらどうだろう。
 
口に含むと……おや?これは口当たりがやさしいぞ。酸味や苦みが弱い。よく言えばまろやか、悪く言えば薄い、かったるいと感じる。とはいえ薄いなりに飲めるつくりで、ニューサマーオレンジのようなまろやかな柑橘味と感じる。変な酸っぱさやえぐみ、金属感に悩まされるぐらいなら、これぐらいさっぱりしているほうがありがたい。これはイタリアでいえば良い風のスプマンテに相当する感じで、価格相応の働きをしてくれた。フランスの安いワインは、へたに偉そうに構えようとせず、ハウスワインハウスワインらしく振舞ってくれるのが美質だと思う。