北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2429】Henri Goutorbe Champagne Cuvee Tradition Brut (N.V.)

 
アンリ・グートルブ キュヴェ・トラディション アイ・ブリュット NV
 
このワインは、ワインセラーウメムラさんに売られていて前々から挑戦してみたいと思っていたシャンパーニュ。今回、前座としてグラハムベックの泡(ただし前日)を相手取って飲み比べをやってみることにした。
 
グラスに注いでみると、もうもうと泡が立ち上がってきて立派。色合いはグラハムベックと比較してもより濃い色合いをしている。香りは、こちらも爽やか系の植物系の香りが主体で、そこに少しメレンゲっぽい甘いやつが伴うような。
 
で、口にしてみると立派なもの。甘味を伴ったリンゴとシトラスが強くてギューっとしているのに加えて、きつくない程度に金属感があり、苦みもごってりしている。すべての面でグラハムベックを凌駕していて、焼き林檎のような甘ったるい瞬間や苦みが強調される瞬間があるのもいい。なにより、全部の味のスカラー量であちらを上回り、なおかつ風味のバリエーションでこちらが凌駕し、集中力の面であちらが散漫だと感じる(逆にこちらの集中力が高いと感じるわけだ)。ここらで大振りのグラスに切り替えると、メレンゲのような甘い香りがよりふっくらとして、飲み心地の柔らかな部分が強調されてこちらも良い。なるほど、これを飲むとシャンパンはやっぱりシャンパンだという気持ちになるし、産地・ブランドにあやかりたくなってしまう。とにかく美味くてバランス良く、飲みごたえがあるのに疲れない。シャンパン、飲み物としてはぜいたくだけどやっぱりいいな。もう昔みたくゴクゴク飲めないのはまことに残念。
 
※翌日、微炭酸になってしまった残りを飲んだけど、これもひたひたとした飲み心地で結構うまかった。炭酸が弱まっているためか、このワインのまろやかな側面が出ている気がする。